7 ◎ 休 憩
【議長(山本良平君)】 それにつきましては、議運を開いてやっていただきたいと思いますので、暫時休憩いたします。
(午前10時02分)
8 ◎ 再 開
(午前11時10分)
【議長(山本良平君)】 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
休憩中に
議会運営委員会で協議されました概要についてご報告いたします。
共産党を除く会派から、
永井栄五郎議員の発言通告の第1項、(1)のためこみは表現がなじまないので削除するよう要求がありましたが、共産党はこれに応じられないということで意見が一致しませんでした。
議事を進行いたします。
通告がありますので、順次発言を許します。
(2番
永井栄五郎君 登壇)
9 【2番(
永井栄五郎君)】 平成3年度各
会計決算認定に関してお尋ねいたします。
質問に先立ち、平成3年度とはどんな年であったのか、そして市長の決算説明とはどうあるべきなのか、触れてみたいと思うのであります。平成3年度は市長の任期の最後の年でありました。いわば市長が掲げる公約の総仕上げの年でもあります。したがって、市長説明も当然のことながら、任期4年間で市長が掲げる市民第一がどう貫かれ、その結果、前橋市と市民の暮らしがどう変わったのか、またどのような教訓を得たのかが総括されなければならないと思うのであります。しかし、市長説明ではそれらの点については全く触れられていないのであります。そこで、私は藤嶋市政4年間を振り返りつつ、市長説明で触れられていない
東京理科大誘致問題、基金、いわゆるためこみ問題及び
高齢化対策などを中心に市長の政治姿勢についてお尋ねいたします。
まず、
東京理科大誘致についてであります。平成3年度は誘致の可否が決定される最も重大な年でありました。そしてこの誘致問題は市長の最大の公約であり、また本市の重要課題でもありました。しかし、結果は失敗に終わったわけであります。そこで決算認定に当たり、市長としての責任ある態度は失敗の原因を明らかにし、みずから行政姿勢をも振り返って、再びこのような失敗を繰り返さないための教訓を導き出すことであります。しかし、市長説明ではこの問題は一言も触れられていないのであります。そこでお尋ねしますが、市長は
東京理科大誘致失敗から何を教訓として得たのか、そしてその教訓を今後どう行政に生かしていくのかお答え願いたいのであります。
次に、基金の問題についてお尋ねいたします。この基金の問題は平成3年度の予算議会においても、我が党の代表質問で富山議員が指摘いたしましたが、市長の行政姿勢があらわれる最も典型的なことであります。この間の市長の行政姿勢は福祉、教育の切り捨てである国の
臨調行革路線に忠実に従い、これを推進してきました。平成3年度決算を見てもそのことは明らかであります。民生費は平成に入って以後、構成比で元年が15.8%、2年が15.6%、3年が15.7%であり、この10年間を見ても横ばいの状態であります。しかし、
高齢化対策が叫ばれている今日、高齢者が年々増加している現状では、高齢者1人当たりの予算は減少していると言えるのであります。数字上でも
高齢化対策のおくれは明らかであります。また扶助費は昨年対比の構成比で 0.1ポイントの減であり、年々減少し続け、ここにも国の言いなりになって
生活保護抑制の具体的な数字が示されるのがあります。教育費も同様で構成比は前年と比べ 0.3ポイントの減少であり、この10年間では実額さえ減っているのであります。このように具体的な数字に示されるように、市民の暮らしの向上や市民の切実な要求実現のためにやるべきことをやらずにため込んだのが基金であります。そしてその基金は、
土地開発基金も含め前年比で35億円の増、何と 246億円にもなっているのであります。
さて、このようなためこみをふやし続けている市長のもとで、一体市民生活はどうなっているのでしょうか。平成3年度は老人医療費の値上げが行われ、学生の
国民年金加入が義務づけられ、そして消費税についても引き続き市民に重くのしかかっていました。その中で本市では工業短大の授業料、市女の考査手数料及び入学金、幼稚園の入学金が値上げされ、市民負担が増大し、市民生活をさらに苦しめた年でもありました。そしてその市民生活の苦しさは平成3年度決算にも具体的な数字となってあらわれているのであります。市税の不納欠損は前年対比で 2.4%の増、収入未済額も同様に17.4%の増であり、収入率は前年比で 0.1ポイントの減となっています。国保税についてはもっとひどく、前年比で不納欠損額は 4.1%、収入未済額も41.6%と増加し続け、収入率も前年比で 0.1ポイントの減となっています。このように市民の担税能力は低下する一方であります。市長が市民第一を貫くとするならば、国に追随をして基金をため込むことを優先するのではなく、このような
市民生活向上や
市民要求実現のためにこそ最優先して使うべきではないでしょうか。そこで
市民生活向上、
市民要求実現のために、基金のため込みに優先して次のことを直ちに行う必要があると思いますが、市長の答弁を求めるものであります。
一つは、
各種公共料金の値下げを行うことであります。その一つとして消費税があります。消費税について国はPKO法の強行及びアメリカからの押しつけによる大資本中心の
総合経済対策と相まって
税率アップが言われていますが、とんでもないことであります。消費税がいかに国民生活を脅かしているかは明らかであり、政府は定着したと言っていますが、多くの市民は今日においても消費税の撤廃を強く望んでいるのであります。前橋が率先して
各種公共料金への消費税転嫁をやめ、国に対しても
税率アップを行わないことはもちろん、消費税の撤廃を求めるべきであり、その姿勢こそ市民が市長に望むものであります。これらのことをやるべきと思いますが、市長の答弁を求めます。
その2は国保税についてであります。平成3年度決算に示されるように、現在国保の基金は昨年度の2倍17億円となり、トータルで18億 5,300万円もの黒字であります。我が党がかねてから指摘しているように、この黒字は明らかに税の取り過ぎであります。本市の
国保税引き上げの推移を見ると、国の臨調行革により国保会計に対する負担金の削減や制度の改悪以後赤字が続きました。それ以前は5年間も税率変更せずに対応してきたのであります。そして本市はこの国の責任に対して一定の一般会計からの繰り入れで対応したものの、数年に及ぶ税の引き上げという市民負担の増大を行ってきたのであります。この
税率アップが今日の黒字を生み出したのであります。したがって、取り過ぎた税は市民に還元するのが当然であります。また当局の言う今後の安定的な国保会計という点でも18億 5,300万円の黒字は必要ないことは明確であり、国の指導ですら医療費の5%、本市では約6億円を一つの基準としているのであります。したがって、直ちに1世帯平均2万円の引き下げを行ったとしても10億円以上の基金は残り、中長期的に国保会計は安定し続けるのであります。市民第一を真に貫き、国保税を直ちに1世帯平均2万円引き下げるべきであると思いますが、市長の答弁を求めます。
二つに
高齢化対策についてであります。
高齢化対策が叫ばれて長年たちますが、本市の対策は一向に進展していないのが現状であります。例えば
老人福祉センターについても広瀬に二つ目が建設されるに至っただけで、市民要望とはほど遠いものであります。また
老人ホームについても新設されると一時的には待機者が減少するものの、今日では
養護老人ホームが15名、
特別養護老人ホームが27名と計42名もの待機者が4月以降ふえているのであります。もちろん相談者や希望者はこれをはるかに上回っていることは明らかであります。今の建設ペースでは間に合わないことは明らかであります。そこで私は、
高齢化対策について数多くのことが要求されますが、とりわけ
老人福祉センターや
老人ホームの建設について、過去本市が中学校にプールをの市民要望にこたえ、昭和53年以後4年間で12校のプール建設を積極的に進めた取り組みに学び、国の基準や県の計画で出発するのではなく、市民要求に基づいて一気にこれらの施設を民間、公立を問わずに建設すべきであると思いますが、市長の明快な答弁を求めます。
三つに基金の運用についてであります。これまでしてきたことは、一般財源の 960億円はもちろんのこと、 246億円の基金の活用を行えば直ちに実現できることであります。これまで実現できなかった最大の要因は市長の政治姿勢にあります。国追随の市長の政治姿勢を改め、市民第一を真に貫いて、市民要望から行政施策を出発させ、やるべきことは思い切ってやり上げる姿勢こそ、今日の前橋市にとって最も必要なことではないでしょうか。そしてその姿勢こそ市民が市長に求めるものであり、市長の言う活力ある前橋づくりの出発点ともなり、また職員の皆さんをどれほど励ますかわかりません。また基金については単にため込むだけではなく、その使用目的を明確にする必要もあると思うのであります。そこでお尋ねしますが、市長は現在の基金の活用も含め、今までの政治姿勢を改め、
市民要求実現の立場に立ち、これら思い切った施策をやり上げるお考えがあるかどうか。また単なる基金のため込みを優先するのではなく、目的を明確にするお考えがあるかどうか、お聞かせいただきたいのであります。
質問の第2は市女と短大の問題であります。まず今回提出されました市女の
振興整備計画についてでありますが、普通科への移行、男女共学、また施設の改善等々、積極面や前進面が数多く見られる点は評価できるものであります。しかし、多くの問題点も見受けられます。その一つはコース制の問題であります。とりわけ
理工コースAクラスはすべて推薦入学者とすること、このことは入学時から生徒を推薦クラスと入試クラスとに分けるという選別の考え方がそのまま取り入れられているものであります。またコース制によっては2年生から進学組と就職組とに分けるという考え方も同様に生徒を振り分けてしまい、生徒の伸びる可能性を最大限追求するというものではありません。高校教育において重要なことは、まだ未熟な子供たちの変わり得る可能性を最大限に追求し、みずからがみずからの進路を決定するために、教師を初め教育者が最大の条件づくり、最大の努力を傾けることであります。したがって、コース制をとるならばぎりぎり3年生からにすべきであり、しかも就職組、進学組などと分けるべきでないと思うのであります。さらにコース制によってその定数が決められていることであります。この定数に限定されると、自分の希望するコースは定数いっぱいでやむなく他のコースを選択しなければならない事態が発生し、落ちこぼれをつくることにもつながりかねないのであります。自分が自分の意思で自由に選択できる条件づくりこそ必要であります。
その2は工業短大との接続の問題であります。工業短大との接続の問題については、この案が発表される段階でも工業短大はこのことについて知らされていませんでした。しかもこの案を見る限り、大変あいまいな記述で、40名がストレートに工業短大に行けるかのようにも受けとめられます。どのような形での接続になるのか明確にすべきであり、生徒や父母に誤解されるような、また過大な期待を持たせるようなことがあってはならないと思うのであります。
その3は第2期の問題であります。第2期については第3期への移行年度がはっきりしない。したがって、やむを得ず現キャンパスでの
振興整備計画を立てたという感を強く持つのであります。したがって、内容は男女共学も一部だけのものとなっています。私は第2期についてはやめるべきだと考えます。第3期を早急に行い、一気に普通科、男女共学へと移行すべきであると思うのであります。なぜならば施設設備の拡充についても二重投資にもなりかねませんし、また入学した生徒も一部男子ということでは教育面での弊害も出かねないのであります。
さて、現在の市女の生徒の実態など、3月議会で触れましたので、今回は割愛いたしますが、今回の振興整備は現在の生徒の状態などを改善するために行うものであります。しかし、今回の案では生徒を相変わらず差別、選別する仕組みになっており、現状の生徒たちの状況を改善することにならないと思うのであります。また平成5年から一部変更されるようになっていますが、現場では論議が始まったばかりであります。そこでお尋ねしますが、これらの案について教育委員会はどう受けとめておられるのか。第2期をやめ、平成X年を早めることとし、いっきに男女共学、普通科への移行を行うこと、そのために現場や関係者の論議を十分行うことが必要だと思いますが、教育長のお考えをお聞かせいただきたいのであります。
最後に、市長にお尋ねいたしますが、工業短大の昼間部設置、4年制への移行も含め、また市女の振興整備もあわせ、思い切って一気にやり上げる必要があると思いますが、いかがでしょうか。そして、そのことこそ
東京理科大誘致失敗の教訓を生かすことであると思うが、市長の答弁を求めて第1回目の質問といたします。
(市長 藤嶋清多君 登壇)
10 【市長(藤嶋清多君)】 永井議員さんのご質問に対しましてご答弁させていただきますが、平成3年度は本市にとりまして市制施行 100周年という歴史的な大きな節目を翌年に控えた年でありまして、私にとりましても、市長としての1期目の任期の最終年に当たり、仕上げの意味でも大変重要な年であったわけでございます。私は1期目の任期の就任に当たりまして、藤井前市長の継承を掲げまして、市民第一を基本に据えまして、私なりの工夫を加えながら、将来の前橋の発展、前橋の市民の幸せのために努力することをお誓い申し上げまして、公約実現のために市政の執行に当たってまいりました。平成3年度の決算説明におきましては、この公約として掲げた各事業の達成事業、進捗状況等をご説明をさせていただいたわけでありまして、総体的には市民福祉と市民生活の向上が図られたものと思っておるわけでございます。
理科大の誘致のことにつきましてのお話でございますが、このことにつきましては、さきにご答弁申し上げたとおり、一部地権者の反対によりまして、実現することができず、大変残念に思っておるわけでございますが、こうした状況を踏まえまして、過日の地元におきましても、今後の開発については地元の皆さんの意向を十分踏まえながら、議会、県との協調を図りながら実現してまいりたいというふうにお話をしておるところでございまして、今後もそのようなことで現在事務を進めておるところでございます。
次に、基金の関係でございますが、基金を使って積極的に整備を行い活力ある行政をせよとのご意見でございますが、平成3年度におきましても活力と魅力ある都市づくりに向けまして、六供の清掃工場、
荻窪清掃工場の完成を見、また
大渡温水プールに続く
六供温水プールや広瀬第四、
清里前原住宅団地及び
地域特別賃貸住宅を完成させ、前橋テルサや
清里公民館建設の継続事業も推進し、
区画整理事業、あるいは街路事業を計画的に推進をしてきた結果、投資的経費は決算額の41.1%を占めておりまして、活力ある都市づくりが行えたのではないかというふうに考えておるわけでございます。
ご案内のとおり、財政運営というものは長期的視野に立つことが必要とされております。目まぐるしく変貌する
社会経済情勢の変化に伴いまして、市民各層がいただくご要望もさまざまなものがあり、これらに柔軟に適切に対処していかなければならないわけでございます。市行政の中で要望の多い各施設の整備につきましては、社会情勢の変化や行政水準に見合った施設整備が必要でございます。施設整備の中には学校施設のように中学校にプールを新設する、
コンピューター教室を新設するといったような学校間の格差が生じないように、短期間に整備必要あるもの、またある程度時間をかけてもよいものをつくりたい、いろいろあるわけでありまして、こうした判断のもとに諸事業を進めてきたところでございます。今後も前橋公園の整備や
保健センター、福祉会館、美術館等の建設、
県庁舎建替えに伴う周辺整備など、多くの大型事業を抱えておりますが、逐次整備に向けて進めておるところでございまして、その財源の一部として基金による年度間調整にますます期待が寄せられているところでございます。基金を充当すべき事業には充当しながら、長期的視野に立った基金管理に今後も努めてまいりたいというふうにも考えておるわけでございます。いろいろと公共料金なり、消費税の撤廃についてのご要望ございましたが、いろいろと消費税関係については前に申し上げたとおり、今もその考え方は変わっておりませんし、公共料金等につきましても、値上げにつきましては慎重に対応しておるところでございます。
次に、国保税の引き下げでございますが、さきの議会でもご答弁申し上げたとおり、
本市国保財政は
赤字再建計画が実を結び、平成2年度よりようやく好調の兆しが見え始め、基金の積み立てができるところまで来ました。国保事業を構成いたします被保険者の現状と将来を見通した場合、近年特に中堅所得層が年々減少しておりますし、また高齢者と低所得者が逆にふえ続け、国保の財政基盤の脆弱化が一層進行してくるところでございます。平成2年度、3年度と2年連続して黒字となった要因に
普通調整交付金が大幅に交付されたことを申し上げましたが、
普通調整交付金は保険者の財政力を示す重要な指標の一つでもございますので、本市が交付団体になったこと自体、
本市国保事業の財政力の低下を意味するものであるという見方もできるわけでございます。またことしの医療費についても、
診療報酬改定による5%の引き上げによる影響を受けており、6月分の医療費は対前年同月比8%の伸びと2けた台に迫る勢いであり、今後の医療費の動向が大いに注目されているところでございます。なお、医療法の改定との絡みから、本年4月の
診療報酬改定に引き続き、平成5年度においても若干の診療報酬の見直しも見込まれ、その影響も心配されておるところでございます。このように本市の国保の現状は被保険者の高齢化、それに伴う低所得化の中にあり、医療技術の進歩などによる医療費の増大が予測される現在、良質で効率的な医療を提供していくためにも、安易に国保税を引き下げるべきではないというふうに考えておるところでございます。
次に、工業短大の関係等でございますが、工業短大の整備につきましては、短大の
整備検討委員会から提出されました整備案を、現在市側といたしまして検討をしておるところでございます。これらの状況によりまして、今後議会の方にもご相談しながら対応してまいりたいと考えておるところでございます。
11 【指導部長(星野吉也君)】
前橋市立女子高校の振興整備についてのご質問にお答えいたします。
まず、コース制の導入の問題でございますが、現在でも既に普通科では2年生からコース制を実施しており、生徒の発達段階と進路意識との関係から、2年生が適当であると考えております。また新しいコースの設定に際しても、生徒のニーズにこたえ、コースの定数についても学級数も生徒の希望によって柔軟に対応していけるものと思われます。したがって、各コースにおける進学に重点とか、就職に重点とか述べられているのは一応の目安としておりますし、実際の進路決定に当たっては生徒の進路希望も十分生かされ、進学、就職も生徒の希望に応じて選択できるようになっております。決して進路まで固定する趣旨ではないと受けとめております。
次に、報告書の一部男女共学を実施する。男女各20名程度を推薦入学で選抜し、
理工コースAを履修させる。そしてその生徒は
市立工業短期大学の情報学科等に接続できるようにするということについてでございますが、これにつきましては、進路目的が明確になっている生徒に対して推薦入学を実施するということでございます。そして工業短期大学への接続については、決してこれは全員ということではなく、希望について一定の基準を設けて推薦入学させてほしいという願望と解釈しております。
次に、第2期の実施の問題でございますが、全面的に男女共学を実施しますことにつきましては、男子部活用グラウンドの確保、トイレ、部室の大幅改修、体育授業用の格技場の設置等を必要といたします。現在の総面積は3万平方メートル以下で手狭であることから、このような報告になったものと考えられます。新校地に移転して男女共学を実施する時期は、平成5年度に移転推進組織を設置し、そして報告にもそうありますので、その趣旨に沿って実施するよう努力してまいりたいというふうに考えております。
次に、今後の方針についてでございますが、ご指摘のような課題等の解決にも資する方策であると受けとめておりますが、今後といたしましては、でき得る限りこれを尊重して、その実現のために関係部局と協議をして検討努力をしてまいりたいというふうに考えております。以上です。
12 【2番(
永井栄五郎君)】 まず、市長のご答弁から第2質問を行っていきます。
第1に東京理科大の問題です。東京理科大の問題で市長は相変わらず前回と同じようなご答弁ですけれども、私が聞いているのは、この失敗からどういうような教訓を市長が導き出したのかという点であります。これでは市長が東京理科大失敗についてどのような教訓を導き出しているのかというご答弁ではありません。しかも先ほど言いましたように、最重要課題でありますから、当然市長説明に東京理科大の問題などは私は入れるべきだったと思うんです。それが市長説明に入っていない。こういった点を見ますと、
東京理科大誘致失敗の問題について市長の政治姿勢そのものが、まだ市長は反省していないのではないか。あくまでも一部地権者の売らないという、このことが原因となっている。では一体この売らない地権者に対して市長はどれほど努力をしたんでしょうか。残念ながらそういうところは見受けられないんであります。私はそういった市長の政治姿勢を今本当に反省をして、そして市長説明でもそのことを明確に明らかにして、このような失敗を今後二度と繰り返さないという、これこそ本当の決算の市長説明ではないのでしょうか。その点では東京理科大の問題については、再度市長として自分の政治姿勢に照らしてどのような教訓を得たのか、改めてご答弁を求めます。
基金の問題です。平成3年度活力ある魅力に満ちた都市づくりを行ってきたなんてご答弁ありましたが、残念ながら本市の基金は例えば財調にしても、それから文化、スポーツ等、こういった基金にしても、どういう計画があって、例えば美術館ですとか、そういうことを言いましたが、では一体美術館をいつ市長はおつくりになろうとしているのか、そういうことは明確になっていませんね。そしてどんどん、どんどんため込んでいるというのが現状です。私が市長に言っているのは、こういう基金のため込み、目的を明確にして例えば美術館は平成5年度だったら5年度につくる。そのために幾ら幾ら必要で、そのために部分的な費用としてこれだけため込む、こういうことなら話はわかるんですが、しかし、現在の基金のため込みというのは、そういう目的は明確になっていない。そしてどんどん、どんどんため込み、平成3年度でも繰り返しますが35億円も増えているんですよ。高齢化社会というならば、市長ご答弁がなかったんですけれども、市民要望としての最大の問題です、高齢化社会対策というのは。35億円平成3年度でため込むんじゃなくて、広瀬に
老人福祉センターを一つつくるというんですから、市長も公約しているとおり、東西南北につくる、これは市長の公約です。とするならば一気にこれをやり上げたらどうですか。これが資金運用の問題なんですよ。私が第1質問で出しました
老人福祉センターやあるいは
老人ホームの問題、高齢化社会を迎えるに当たって直ちに私は建設していく必要があると思うのですけれども、一般財源の 960億から、そしてまた基金、これらを使って、一気に私はやり上げる必要があると思うのです。その答弁をさらに求めたいと思います。
それと税についてです。よく活力ある前橋づくりと言いますが、活力の中にはさまざまな問題があると思います。物を建てることも必要でしょう。しかし、基本は市民生活がどう豊かになったかという点だと思います。残念ながら市長のご答弁では
市民生活向上という点で、市民生活を豊かにする上にはやはり税ですとか、出ていくお金を少しでも少なくしていく。そしてそういったものを消費購買に回す、こういう形によってこそ経済的な活力も出てくるんです。第1質問で私は数字を示しました。実際に担税能力どんどん低下しています。市民の台所は火の車です。そういった中で本当に活力ある前橋づくりをやるならば、消費税についても従来の答弁と全く変わりませんが、市長が
市民要求実現の先頭に立ってまず本市の消費税転嫁をやめる、そして国に対しても消費税の
税率アップ、こんなことはとんでもない、そのことをやはり要求していくべきだと思うんです。
そういう中にこそ、そして国保税、国保税については私の第1質問を市長受けとめていただいたでしょうか。中長期的に見ても、市長が言っているのは国保基盤の不安定さだとか、いろんなことを言われていますけれども、私はこういったことを一切換算しているんです。換算しているからこそ、基金を全部使えということならば1世帯平均4万円値下げできるんですよ。だけどそうじゃない。こういう事態も生まれるであろう。そういったときに準備として、第1質問の繰り返しになっちゃいますが、国ですら5%の基準なんですよ。本市は6億円ですよ、それは。それを1世帯平均2万円引き下げても10億円以上残るんです。中長期的に十分安定します。引き下げないというのは、何だかんだ理由を言っていますけれども、私は市長の政治姿勢、それでしかないと思うんです。本来国保会計の仕組みについては私がここでるる説明することでもないと思うんですが、歳入を最小限に見て歳出を最大限に見る、こういう予算の立て方をします。この予算の立て方の精神には、どんなことがその1年間あってもまあ安定するようにしようではないかという考え方が一つあると思うんです。だからこそ平成2年度も平成3年度も8億円以上の黒字が出てきているんですよ。とすれば平成4年度、平成5年度も私は多少の外的要因、さまざまな変化、こういうことがあっても本市の国保会計は十分やっていけるという予算の立て方をしているんですから、そういう点から見ても今後10億円あれば十分過ぎるほどです。直ちに1世帯平均2万円の引き下げは、市長が市民の暮らしを守るという立場に立って市民第一を貫く、言葉だけでなく実際にそれをやるとするならば直ちにできることです。再答弁を求めます。
工業短大についてですが、昼間部の設置と計画が出されてまいりました。4年制ということもその中に出ています。私はこの工業短大も含め、そして先ほどの市女の整備計画、こういうものも含めて、第1質問で言いましたように、中学校のプール建設などの経験があるわけですから、一気に市長が財政的な措置もする、何もする、こういう立場に立って、本当に一気にやり上げて、もちろんさまざまな条件がありますから、そのさまざまな条件はクリアしながらですけれども、市長がそういう立場に立てばそのさまざまな困難さというのは本当に切り抜けていく方策を私は職員は考えると思うんです。だから市長が本当にイニシアチブを握って、4年制の移行にしても、市女の整備計画、これを第3期男女共学で校舎が狭いならば用地も探し、そして適切な場所を見つけて移転し、一気に改革していくという立場に立って、市長が各関係課を指導するならば、私は職員は十分その立場に立ってこたえると思うんです。今それが必要じゃないかと思うんです。こういう点では私は工業短大の昼間部の設置、それから工業短大の4年制、そして市女の整備計画、市長が本当に一気にやり切るだけの決意をお持ちかどうか再答弁を求めます。以上です。
13 【市長(藤嶋清多君)】 東京理科大の問題について再度のご質問でございますが、このことにつきましては、さきの委員会、あるいは議会でも申し上げたとおりでございますし、また先ほど申し上げたとおりでございまして、これからのことにつきましては、全員のやはり地権者の同意をいただく中での開発ということが一番重要ではないかというふうに認識をしておりますし、今後そのような形で進めてまいりたいというふうにも考えておるところでございます。基金につきましては、先ほどご答弁申し上げたとおり、やはり長期的視野に立っての基金の管理が今後も必要であるというふうに考えておるわけでございまして、1年にそれぞれの基金が分かれておるわけでございまして、それぞれの基金に基づきましては、基金の設置目的に沿って基金の運営管理をしておるところでございまして、やはりそれぞれの目的に沿った基金の趣旨というものも、その都度財政状況に応じながら対応していく必要があるというふうに考えておるわけでございます。
税、特に消費税の転嫁を撤廃すべきだというご意見でございますが、先ほどご答弁申し上げたとおりでございますので、ご理解をいただきたいと思うわけでございます。国保税の問題について2万円の引き下げというお話でございますが、やはり現在の国保財政の将来を考えた場合には、先ほど申し上げたとおりのことで対応してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
次に、工業短期大学の問題でございますが、一気にというお話でございますが、やはりこれからクリアする問題も非常にいろいろとあるわけでございまして、文部省の、あるいはまた自治省との調整の問題、教員確保の問題等もあるわけでございまして、これらの問題がクリアできる段階につきましては、やはり市民要望に応じたところの対応をしてまいりたいと考えておるわけでございまして、市女の問題につきましても、現在委員会からの提言を受けて教育委員会で検討しておる段階でございます。その結果について市長の方に当然また報告があるわけでございますので、その際について十分議会にご相談しながら検討させていただきたい。以上でございます。
14 【2番(
永井栄五郎君)】 最後に一つだけ市長に言っておきますが、今の第2質問の答弁に対しても、例えば市女の問題についても、短大についても、私は教育委員会と相談しないで市長が決意しろというふうに言っているんじゃないんですよ。相談する上でも、あるいは教育委員会はそういった形で本当に市長がやる気なんだなという姿勢を見る上でも、市長の政治姿勢というのはうんと重要なんですよ、そこんところを言っている。そういうご答弁は全く見受けられない。それは安易に市長が勝手に考えて、4年制にしろ、あるいは開学しろと言っているんじゃないんです。そういう点ではやはり一貫した答弁を聞いて、残念ながら市長は今までのさまざまな事業の失敗等について、本当にその中から教訓を引き出そうとしていない。今重要なことは、市長が本当に先頭に立って、活力ある、そしてこうするという意見を持って進めていくべきです。そういう点では市女の問題なんかについても、短大の問題についても、市長がそのとおりにやっていくかどうか、その決意を固めることが本当に必要だということを指摘して終わりたいと思います。
15 【市長(藤嶋清多君)】 時間が過ぎましたけども、一言お話し申し上げたいわけでございますが、現在短大におきまして、教授会におきまして、この短大整備の検討をし結果が出たわけでございますが、このことにつきましては、新しい学長が就任した際、私からその学長に短大整備について十分検討して、その成案を持ってきていただきたいという話をした結果でございますことをつけ加えさせていただきたいと思います。以上です。
(19番 小島桂吾君 登壇)
16 【19番(小島桂吾君)】 通告に従いまして順次質問をさせていただきたいと思います。
最初に、国際交流事業の拡充についてお伺いいたします。本市の国際交流事業も内外ともにその活動が盛んになりつつある感がするわけでございますけれども、市長が先般英国のレクサムメイラー市の招請に応じ訪問したことは周知のところであります。そして帰国後の報告等は記者会見の新聞報道などで知る限りでありますが、レクサムメイラー市との姉妹都市提携の事務手続を進めたい意向のようでありますので、その経緯、経過等を直接市長からお聞きし、また今後の事業の進め方等についてもそのお考えを伺っておきたいと思うわけでございます。
次に、こうした事情背景をもとに、市民の中から青少年海外派遣研修が実施されていますが、世界の各地での事件、出来事が毎日報道される中で、日本が国際的にどういう立場にあるのか、国民否市民1人ひとりが関心を持たざるを得ない状況にあります。時あたかもアメリカのスペースシャトルに日本人宇宙飛行士が搭乗し、本格的な活躍を始めたことが報道されていることも世界に関心を持つ大きな契機になっていると考えます。こうした状況の中にあって本市の青少年を海外に送り出し、若いうちから国際感覚を身につけさせることは、これからの国際都市を目指す本市にとっては大変意義のあるところであると思います。そこで青少年の海外研修でありますが、今年度は研修地をアメリカからイギリスに変更し、また研修期間を10日から15日に延長されたことや、中学生に加えて市立女子高校から2名、勤労青年から2名と増員されたことで、今までの事業をさらに拡充されたと思います。若い人たちが本事業により英語研修やホームステイを通して国際感覚を身につけるという点からどのような成果が上げられているのかお伺いをいたします。
さらに、青少年の海外研修事業は内容がより充実され、当初の目的を達成できる事業であると理解しますが、本市の将来を展望するとき、この事業の重要性は論ずるまでもないところであると思います。しかし、今年度は日数的には十分な期間であると思いますが、本市の国際交流をより充実したものにするためには、人員的にはまだ十分とは言えないと思います。今年度は市立女子高校生、勤労青年が参加し、その点では一歩前進と受けとめはしますが、今後どのようにして研修内容の充実や人員増を図っていくお考えか、長期的展望に立った国際交流事業をどう進めていくのか伺っておきたいと思います。
次に、教員の海外研修についてお伺いいたしますが、教育委員会では平成2年度は5名をアメリカに10日間、そして平成3年度からはイギリスに研修地をかえて、3名の教員が研修を行ってきたと聞いております。将来を担う子供たちの国際性を高めるにはまず指導者の資質の向上が要請されるところであります。その意味でも研修の意義は大きいと思いますが、具体的にイギリスではどのような研修が行われ、その成果を教育の現場にどう反映しているのかお伺いをするものであります。
次に、本市における外国人居住者の登録数が年々増加しており、ここ10年間で約4倍とふえており、それに伴って当然子供、児童、生徒の数も増加し、それに対する施策も万全を期さなければならない時期に来ています。そのことは新聞報道等でも明らかで、5月1日現在で帰国子女を含めた日本語指導を要する児童生徒は県内で 478人であり、その多くは東毛地区の在住者でありますけれども、本市も状況は例外ではないと思いますが、本市には現在日本語指導が必要な児童生徒は何人くらいいるのか。また言語別の数も多種にわたっていると思いますが、本市においても難しいのは中南米からの児童生徒の対応であろうというふうに思います。どのような対応をされているのかお伺いをいたします。
次に、本市の外国人登録者数がふえるに従って、当然学術、研究等の目的で来る留学生の数もふえております。しかし、彼らの勉学や日常生活は必ずしも恵まれたものばかりではなく、相当厳しい条件の中で頑張っている人は多いと言われております。他都市でも留学生援護事業として国保税の補助、図書購入の補助、さらに留学生クラブの助成等、各種の支援事業が行われておりますが、本市でもそろそろこのことを検討し実施すべきときではないかと思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。
さらに、外国人の増加に伴って、彼らの本市に関するさまざまな情報がますます重要になってきておりますが、外国語による出版物も企画発行され、有効に活用されていると思いますけれども、リビングガイド等、他市と比べてもややおくれているようでありますが、現状はどうなのかお聞きをしておきたいと思います。
次に、国際陸上開催とスポーツの総合的振興策についてお伺いをいたします。まず国際陸上開催の意義でありますが、来年平成5年2月14日、グリーンドーム前橋で開催が予定されておりますが、このような国際的スポーツイベントを本市で開催することは、本市を全国にPRできるとともに、本市のスポーツ振興と児童生徒のスポーツへの関心と競技力の向上に与える影響は大変なものがあるというふうに考えます。そこでこの大会が本市の体育スポーツの振興に及ぼす波及効果が大きいと思いますが、本市の体育スポーツの現状と振興策についてお伺いをしたいと思います。
次に、過日、世界じゅうを沸かせたバルセロナのオリンピックに見るまでもなく、スポーツ選手の若年化がますます進んでいる現在、本市においても小学校、中学校で優秀な成績を残す選手を育てても、高校へ進学する段階で他市へ流出してしまうという事例がありますが、市民としてはふるさと意識というか、ここ前橋でより強く、より速くなってもらいたいという気持ちも捨てがたいものがあるわけであります。本市のスポーツ指導者の養成と指導者の適正配置という点からはどのような対策がとられているのかお聞きしたいと思います。
次は水質の保全対策についてお伺いいたしますが、水の問題ということになりますと、本市においても上水道、下水道、河川の水、湖や沼、さらには地下水等、多様多岐にわたる問題でありますが、ここでは飲用に供される水道水の水質についてお聞きをいたしたいと思います。本市の水道に対する市民の信頼度は非常に高いものがあるわけでありますが、昭和63年に問題化し議会で取り上げられた水道のトリクロロエチレン等の有機塩素化合物による水質汚染問題について、その後の動向と近年の状況はどのようになっているのか、除去方法と検査体制は万全なのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
次に、最近市民の水に対する関心が高まりつつある中で、特に家庭の浄水器、さらに改水器について業者の販売攻勢とマスコミによる宣伝コマーシャルにより、その度合いが増しているのも事実であろうと思いますが、本市の水道水にしても、汚染物質の検出に見られるように、完全に安全とは言い切れないものがあると思われる中で、こうした浄水器、改水器の必要性と水質の状況はどのようになっておるのか、お考えを伺って第1回の質問といたします。
(市長 藤嶋清多君 登壇)
17 【市長(藤嶋清多君)】 まず最初に、国際交流事業関連につきましてご答弁をさせていただきます。
英国訪問につきましては、英国のニューイ大学が群馬大学と、群馬大学といっても医学部と工学部でございますが、そこと姉妹校にあるわけでございます。これまでフィリップス前学長が4回、ウィリアムズ学長が1回、それぞれ前橋市を訪問されまして、お会いしておるところでございます。今回そのウィリアムズ学長よりウェールズの国民的、国際的な祭りに招待されたものでございます。ご案内のように、ニューイ大学と本市とは昨年より前橋の3名の英語教師の派遣、また先方から英語指導助手1名の受け入れと具体的な交流事業が始まり、本年度は中学生、高校生、勤労青年一行の派遣、昨年に引き続いた3名の英語教師の派遣、そして英語指導助手の1名の増と事業が拡大いたしました。こうしたことから、この際、ニューイ大学初めホームステイの受け入れ家庭を訪問し、お礼を申し上げてきたところであります。クルイド州は6つのメーラーに分かれておりまして、今回私どもが訪問いたしましたのはレクサムメイラーのレクサム町でございまして、ここにニューイ大学の4つの校舎のうち3つがあるわけでございます。
そこで、レクサムメイラーはどのようなところかと申しますと、ロンドンから飛行機でマンチェスター空港まで45分、そこから車で40分のところに位置しておりまして、人口は約11万 7,000人でございまして、日本からもシャープ、ブラザー、ホヤなどが進出しておりまして、海外からの企業の誘致に成功しているようでございまして、現在工業都市として発展をしております。今回そうしたことでニューイ大学の取り計らいで、レクサムメイラー地区議会のダートン長官と会談をすることができました。その中で本市とレクサムメイラーとの姉妹都市提携のことについて話題となりましたが、お互いに議会がございますので、持ち帰って今後検討していこうということで、そういうことになったわけでございまして、このことは帰国後の
議会運営委員会の開催の際にご報告申し上げたところでございます。
最後に、今後の進め方ということでございますが、姉妹都市の担当であります企画部に国際交流につきまして調査研究を指示したところでございます。したがいまして、そうした調査結果を踏まえまして、今後議会とも十分相談、協議させていただきながら、レクサムメイラーとの国際交流を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
18 【指導部長(星野吉也君)】 青少年及び教員海外事業等についてのご質問にお答えいたします。
青少年海外事業につきましては、大変お力添えをいただきまして大変感謝しております。今までのアメリカでの研修も充実した研修にすることかできましたが、本年度はさらに充実した研修になるように、同じ英語圏でもあり、歴史と伝統のあるイギリスで15日間研修を行いました。まず出発前の3回の事前研修でも外国でのマナー等を学ばせましたが、現地での研修生のマナーを同席した紳士に大変褒められる場面もありましたし、ロンドンを中心とする視察見学で世界の歴史や文化を研修生自身の目で確かめることもできました。英語研修では英国人による英語の授業を通して、英国人の物の考え方や生活感情を肌で感じることができましたし、いろいろな場面で英語を多く使ったり、帰国後のスピーチコンテストに積極的に参加したりいたしました。勤労青年につきましては、福祉事業に関心の高い青年たちでありましたので、病院でのベッドメーキングや検温の手伝いなどを行いましたが、病院に温かく迎えられ、職員や入院中の老人との心の交流もあり、英国の福祉施設を中から見ることができ、体験的に英国の老人の気持ちを理解することができました。またホームステイでは同年代の子供のいる家庭に宿泊することができ、彼らと寝食をともにすることにより、子供たち同士の心の交流もでき、レクサムの人々にも日本の子供たちをわかってもらえる機会となりました。15日間の研修により、研修生は外国により関心を持つようになり、広く国際社会に目を向けるようになったと感じております。
次に、今後の海外研修事業につきましては、課題といたしまして、ホームステイの場所の問題や一団としての適切な人数、青年の研修時期等が挙げられます。レクサム市でのホームステイについては、夏季休暇にもかかわらず同年代の子供のいる家庭を選んでいただき、中学生や高校生については同年齢という点から見ると比較的受け入れやすい状況にあるようです。しかし、勤労青年については、本年は大学の職員の家にお世話になりましたが、同年齢の青年がいる家庭を見つけることはやや難しい面もございます。増員につきましては、今後受け入れ側のニューイ大学のスタッフ及び関係部課と協議を重ね、前向きの方向で研究していきたいと考えております。現在の事業については、年を経るごとに充実してきましたが、これからもニューイ大学のスタッフと情報交換を重ね、よりよい内容にしていきたいと考えております。また研修生の派遣だけでなく、絵や手紙の交換、学校ごとの研修生を核とした国際交流の輪の拡大や、報告会等により研修生以外の生徒に外国への関心を持たせることなど、積極的に進めていきたいと考えております。長期的には過去3年間のアメリカでの研修を検討した結果、本年度からイギリスでの研修としましたが、人数や研修内容等充実させながら、3年をめどに再検討したいと考えております。こうしたことを繰り返しながら、より充実した事業となるよう努力してまいりたいと思っております。
次に、教員の海外研修についてですが、ご指摘のとおり、平成3年度からはイギリスのウェールズにありますニューイ大学において3名の教員が3カ月間研修を行っております。研修内容についてですが、大学においては英会話や英語指導法を中心とした授業を受けております。また研修期間中には大学周辺の中等学校において、現地の中学校へ日本文化の紹介を兼ねた教育実習も組まれております。さらに国際理解を目的としたウェールズの文化遺産等の見学、ホームステイを通した現地の人々との交流や風俗、習慣等の理解などが主な研修内容となっております。また研修者の帰国後の活用についてですが、所属校や市内の英語教員を対象とした報告会で、研修内容やその成果の報告を行ったのを初め中学校の英語教員の宿泊研修、中学生コミュニケーションコンテスト等では、研修の成果を踏まえた指導を行ってもらいました。また平成4年度の前橋市教職員全体研修会においては、現地での体験を発表しましたが、参加者からは異文化理解に大変役に立ったとの感想が多く寄せられました。このほかにも研修成果を生かしての授業等、さまざまな場面で研修の成果が生かされております。
次に、外国人児童生徒の日本語指導についてご答弁させていただきます。現在、本市の日本語指導を必要とする児童生徒数は43名おり、これらの児童生徒に対する日本語指導については、昨年度までは該当児の在籍する学級担任や同学年の職員等が、通常の授業中や放課後等の時間を利用して特別に日本語指導を行っておりました。しかし、それだけではふえつつある外国人児童生徒への十分な対応を図ることが困難なため、平成4年度からは日本語指導を専門に行う巡回指導制度を導入いたしました。現在は巡回指導員1名が特別な指導を必要としている市内11の小中学校を週1回の割合で巡回し指導しております。その結果、個別指導の時間がふえたため、1人ひとりに応じた指導が一層できるようになりました。また巡回指導員制度の充実については、ポルトガル語、スペイン語を話せる指導員の確保は極めて難しい状況にありますが、ご指摘のように、教育委員会といたしましても、今後関係の部課と協議して巡回指導員の数をふやし、1人ひとりがより多くの時間ときめ細かな指導が受けられるよう、さらに努力してまいりたいと考えております。以上でございます。
19 【企画部長(遠藤次也君)】 留学生の関係につきましてお答えを申し上げます。
市内におります留学生数は本年7月1日現在では56人となっております。内訳としましては、群馬大学41人、群馬高専10人、明和短大が4人、共愛短大が1人となっております。この留学生対策につきましては、群馬大学が中心となって教育機関、行政、経済団体等から構成されました群馬県留学生交流推進協議会、これは事務局が群馬大学にございますが、これが平成2年の12月に発足をしておりまして、留学生と地域との交流促進、学習条件、生活条件の整備などを目的として活動をしております。その活動の一つとしまして、昨年から留学生を対象とした日本語弁論大会を群馬県国際交流協会と一体となって開催しているほか、本年度は運動会や交流会も開催する予定ということであります。また本市の対応でありますが、留学生は一般的に母国においてはそれぞれ人材であると言えますし、帰国後にいろいろな面で日本との交流、親善に活躍してもらう上でも、留学生を大切にしていくことが必要ではないかと考えております。こういうことから、現在全国の自治体でどのような留学生対策事業を実施しているのか調査をしているところでございます。これらを参考としながら、また群馬県留学生交流推進協議会、あるいは前橋市国際交流協会等関係機関との連携を図りながら検討をしていきたいというふうに考えております。
それから次に、外国語出版物の現状ということでございますが、これまで作成をしたものといたしますと、英語版並びに中国語版の観光パンフレット、英語版の前橋ガイドマップ、それから英語と日本語を併記をいたしました市勢要覧、そして企画調整課におります国際交流員が英語版の月刊情報誌前橋かわら版と、外国人居住者用に英語版の生活情報冊子マエバシ・ビーコンを作成しております。このうち生活情報冊子につきましては、このほど完成いたしましたので、今後外国人の登録時等にガイドマップと一緒に配布をしていきたいと考えております。それから今後の予定でございますが、ブラジル人とペルー人の登録者が急増しておりますので、本年度はブラジル人を対象としたポルトガル語版のガイドマップと生活情報冊子を作成する予定でおります。
なお、英語版の月刊情報誌前橋かわら版について申し添えますと、国際交流員が日々の新聞記事や広報の中から、外国人に役立つような情報を英文化しておりまして、現在 150人ほどに郵送しているほか、市民課の窓口にも置いてありまして、外国人だけでなく一般市民からも好評をいただいております。こうしたことから、前橋市国際交流協会がかわら版をポルトガル語とスペイン語など、ほかの外国語で作成したいというふうなお話を聞いておりますので、今後同協会と連携を図ってまいりたいというふうに考えております。
20 【管理部長(有坂淳君)】 国際室内陸上競技大会の意義と波及効果についてでございますが、この大会は 100周年記念のスポーツイベントとして開催をされます。世界のトップレベル選手の参加、テレビの放映等によりまして、全国に前橋市を強くアピールをし、また本県、本市の競技力の向上を図り、市民の期待と感動を呼び起こし、市民生活の潤いと本市の活性化に資すること大であると考えます。グリーンドーム内に設置されます競技用トラックは重要な施設でありまして、今後も引き続きこの施設を有意義に活用していけるというふうに思っております。次年度以降におきましても、このような大会の定着化を図るべく国内外の大きな大会の開催について関係機関とも協議を重ねておりまして、前向きに回答を得ているところでございます。このような大会に本市内の小中学生などの出場や県内の高校生のリレー競技等を計画し、貴重な体験とあわせて地元ジュニアの競技力の向上に大いに役立てばというふうに思っております。その効果も十分に期待できるものと確信をしているところであります。
次に、選手の育成、指導者養成についてでありますが、ことしの群馬県中学校体育大会におきまして、前橋市が昨年に続きまして、県下一の優秀成績を上げまして、県下のリーダーシップにふさわしい成績をおさめました。また東京の国立競技場で開催されました全国小学生リレーにおきましても、前橋陸上競技協会が指導いたします本市の代表の小学生が、大会新記録で2度目の全国一という偉業を成し遂げております。こうしたことは、児童生徒の努力はもちろんでありますが、教師を初め民間指導者によりますところの的確な指導の成果であるというふうに理解をしております。指導者の養成、適正な配置、また前橋の選手をより強く、選手を前橋に定着させるというようなことについても今後一層の努力をしていきたいというふうに思っております。以上でございます。
21 【水道部長(田口芳次郎君)】 水質関係と浄水器の問題についてご答弁させていただきます。
ただいまのご質問の有機塩素化合物でありますトリクロロエチレン等につきましては、昭和58年に環境庁において大都市とその周辺の井戸の水質調査を実施した経過がございます。その際にトリクロロエチレン等の検出がされたことによりまして、当時新聞等マスコミに報道されたものであります。厚生省といたしましては、各水道事業体に通達し、水質検査の強化とトリクロロエチレン等の検査報告書の提出等、暫定基準の決定がなされた経過があります。本市の対応については、現在使用しております井戸水について検査を行った結果、田口浄水場の深井戸1号井、野中浄水場2号井、7号井にて検出されたものでございます。そのため除去方法といたしまして、曝気装置を設置し除去を行っておる状況であります。この結果、原水では現在でも0.11から 0.030ミリグラム/リッターでありますが、暫定基準をオーバーをしております。給水栓におきましては曝気装置等の活用によりまして、検出限界値以下でありますので、水質的には問題なく安全な水道水と確信を持っておるわけでございます。またこの水質検査におきましても、検出井給水栓は月1回の追跡調査を実施しております。また未検出井におきましても、年1回実施しておるところであります。
次に、浄水器の問題でありますが、最近浄水器及びミネラルウオーターを利用される方が非常に多くなっております。これは水道水の安全性、水の味の観点から利用されている方が多いようであります。この浄水器の製造におきましては、現在全国で日本水道協会の型式承認を受けているものだけでも85社ほどあります。その他無届けを入れますと 100社以上になると考えております。またこの浄水器の利用は大都市で利用されておりましたが、マスコミ等の報道によりまして、最近では地方都市でも販売されてきているのが現状であります。本市の水道は全国にもおいしい水と定評があることから、浄水器の必要はないと我々としては今考えておるわけでございます。またこのことにつきましては、今後さらに前橋市の水として安全な水の供給と一層のPRに努力していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
22 【19番(小島桂吾君)】 それぞれ市長さん初め答弁いただきましたけれども、国際姉妹提携というものは、国際交流に関心を持つ人のいわば悲願といいますか、それほどの強い要望があってのことだというふうに思いますけれども、ぜひともこれ成功させて実を結ぶように努力をしていただきたいというふうに思います。私も改めて世界地図を広げてレクサムメイラー等のロケーションを見たわけでございますけれども、確かに北緯53度ぐらいでございますので、相当上の方になっていますけれども、日本の夏休みを利用してこの地を研修事業を推進するところに選んだということであれば、確かに適所だというふうに思うわけでございますけれども、市長よく言われておりました民間主導でこういう提携事業をやるというようなことよく言われておりましたけれども、時には行政中心といいますか、主導でなければ進展しないケースもあるわけでございますので、ぜひとも頑張って実現をさせていただきたい。このことは要望にとどめておきたいと思います。
それから、教員の研修の問題でございますけれども、部長の答弁で研修の成果、研修者個人のものに終わらせずに、さまざまな教育現場で生かされているということはよくわかるわけでございますけれども、この事業確かに大変な費用と労力を要するという事業でございますので、今後ともさらに研修内容を充実させて、さらに多くの教師や児童生徒に研修成果を反映されるようにしていただきたい。これも要望にとどめておきたいというふうに思います。
それから、国際化といいましても、総合的な対応というものは大変難しいものだということはよくわかっておるわけでございますけれども、中には民間組織であります国際交流協会、いろいろな事業を行っているようでありますけれども、市民の語学教室であるとか、あるいは伝統文化の交流会であるとか、さらにはもっと家庭的な料理交歓会であるとか、外国人との交歓事業についてはどのように進められておるのか、おわかりでしたらお聞きしたいと思います。
さらに、外国人の交流の場としてこれからやはり市のロビー等でサロン的なそういうところを設けてあるようでございますけれども、やはり本格的なものが必要であろうというふうに思いますし、さらに進んでは将来的には国際交流会館のような、そういうものの建設等も検討し始める必要があるんではないかというふうに思いますけれども、ご所見がありましたらお伺いをしたいというふうに思います。
それから、スポーツ振興策でございますけれども、確かにあれだけの会場で全国にアピールできるといいますか、PRできるということで、本市のいろいろなスポーツ施設の中でも、これは大変評価をされるというふうに予測はされますけれども、さらには本市のスポーツ全般について考えてみましても、市民参加による市民運動会等を初め市民スポーツ祭、あるいは各種のスポーツ教室等を開催して市民の健康維持増進に大きな役割を果たしているというふうに思います。さらには中体連の大会を初め各種競技スポーツの大会が、平成5年度に国民体育大会の関東ブロック大会が群馬県で開催されるというふうにも聞いておりますけれども、本市においても幾つかの競技大会がその中で行われるであろうということは考えられるわけでありますけれども、そうした中で、競技種目によっては、競技場やあるいは運動場が不足、さらにはあっても設備的に不備であるというようなところも出てくるんではないか。そういうことで本市の競技力といいますか、レベルの現状と競技場、運動場の拡充の見通しについてお伺いをしたいというふうに思います。とかく野球が優先といいますか、重点に置かれて、例えばサッカーなどはちょっと冷遇されているなんていう声をよく聞きますので、この辺も含めてお聞きをしておきたいというふうに思います。
次に、本市では特に高齢者のスポーツが各地で盛んに行われております。特に軽スポーツといいますか、軽いスポーツであるゲートボールであるとか、あるいは本市で開発されたと言われる全国に広がりつつあるスマイルボーリング、そういうものなどを含めて、生涯スポーツの推進ということを考えれば、この辺についてもどのような進め方をしていくお考えがあるのか、お伺いをしておきたいと思います。こうすることがやはり生涯健康であるとか、生涯スポーツ、さらには生涯福祉にもこれつながっていく大きな働きが出てくるというふうに思いますし、特に例えば先ほど話題にも出ておりました国保の医療費支払額はもう年々相当な増加をしておるわけでございますけれども、そういう意味においても予防的な面を考えても、生涯スポーツの必然性というものは非常に高いものがあろうというふうに思いますので、その辺のご所見がありましたらお伺いをしておきたいというふうに思います。
その次に水の問題でございますけれども、水の安全性といいますか、不純物、汚染物の除去、あるいは処理方法として先ほど部長は安全な水を供給しておるというふうに言われておりますけれども、大都市等においては導入、既に稼働していたり、あるいは検討されていることでありますけれども、本市の水は確かに原水は純度が高いといいますか、非常に安全性が高いというふうに言われておりますけれども、やはり現在はそうであるかもしれませんけれども、今後の問題としても、やはり環境、あるいは状況の変化等によってはどういうふうな事態が生ずるかわからないということを踏まえて、大都市等で取り入れられておりますオゾンとさらに活性炭を併用した高度浄水処理システムというのが東京であるとか、大阪等では導入されておりますけれども、こういうものも導入の検討をする必要があるんではないかというふうに考えます。とかくいろいろ浄水器、あるいは改水器等では人体に必要なミネラル分等が、そういうものまで除去されてしまうというようなことで、本来の水としての体に対する働きが損なわれているというようなことも言われていることでございますので、こういう処理システム導入も検討すべきではないかというふうに思います。
それから、最後でございますけれども、かつて最近までマンションやビルの建設ラッシュというものが相当数続いておりましたけれども、そういう中で設置されております受水槽の件でございますけれども、法律的には10立方メートル以上のものについては、法律に基づいて保健所の指導によって水質検査や清掃が行われているわけでございますけれども、この辺の実態はどうなのか。さらに10立方メートル未満のものと10立方メートル以上との比率はどのようになっておるのか。さらには小規模受水槽についても安全性の点検というものが非常に重要であろうと思いますし、水道局としてはこの管理、あるいは指導、そういう面についてどのように考えておられるのか。さらにはどのような指導をされておるのか、その辺をあわせてお伺いをしておきたいと、このように思います。以上です。
23 【企画部長(遠藤次也君)】 外国人との交歓事業でございますが、従来市民を対象として行ってまいりました国際交流セミナーを平成3年度は外国人も含めた形で開催をし、十数名の外国人の参加があったということでございます。このほか会員、あるいは市民と外国人との交流を図るための交流会の開催を平成2年度から実施をしておりますし、本年度は外国人による日本語弁論大会を市の協会と県の協会、それから県留学生交流推進協議会の3者で11月に実施をする予定になっております。以上が主なものでございますが、今後とも全国他都市のこうした協会の活動状況の情報収集に努めまして、交流事業の拡大に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。
それから、国際交流会館でございますが、本市の外国人登録者数も近年急激に伸びてきておりまして、3年前の平成元年と比較して先月末で2倍以上の 2,500人を超えている状況となっております。こうしたことから、外国人の方々が気軽に立ち寄れるような交流の場の必要性は考えられるところであります。そこで現状を申し上げますと、前橋市国際交流協会には隣接して市民ロビーがございますし、安田火災ビルにあります財団法人の群馬県国際交流協会も一種のサロン的な場として外国人に利用されている状況にございます。ご指摘の国際交流会館等の施設の建設につきましては、県が全県的な視点から平成2年の3月に、仮称でございますが、群馬県国際交流センターの建設構想を発表しておりますので、本市としましても、引き続き県の動向等の情報を収集していきたいというふうに考えております。
24 【管理部長(有坂淳君)】 スポーツに関する競技施設の整備の見通しでありますが、昨年本市では温水プールが相次いで建設をされました。近隣の市や町、そして近県からもその充実ぶりを注目されているところであります。本年は市民要望がありますが、勤労者の夜間における運動場の確保といたしまして、夜間照明施設を基幹運動場や方面運動場に設置すべく計画を進めております。さらに明年本県で開催されます国体の関東大会、ミニ国体に向けまして、本市弓道場の会場となります遠的射場を整備する予定であります。またサッカー場整備なども懸案となっておりますが、関係機関と充実について前向きに検討を重ねてまいりたいと考えております。
次に、生涯教育にかかわる高年者のスポーツ推進でございますが、本市の各地域で行われております地区市民運動会は生涯スポーツの原点であると考えております。年々内容も工夫が凝らされておりまして、健康スポーツとして高年者向けにも参加しやすいものとなってきております。このほか市、また競技団体等共催によりますゲートボールやスマイルボーリングなどの大会や教室にも多くの市民が親しんでおり、今後も継続していかなければならないと考えております。また本市体育指導員によります軽スポーツの普及活動なども、高年者のスポーツ振興に大きな役割を果たしているものと理解をしております。以上でございます。
25 【水道部長(田口芳次郎君)】 浄水の高度処理についてでございますが、一般的には表流水を水源として使用している水道事業体が多く高度処理を行っておる状況でございます。これは河川水の汚染が進行し滅菌のため、塩素注入量が多くなることから、急速ろ過では臭味や発がん性物質、トリハロメタン等が発生するということから、下流の大都市がほとんど高度処理を導入しつつあるということでございます。高度処理にはただいま議員さんご指摘のとおり、オゾン処理、活性炭処理、または生物処理等がございます。本県におきましては、水源の上流圏域であり、また表流水の汚染度もなく、沼田付近におきましては、生活環境の保全に関する環境基準もA類型となっております関係から、現在のところ高度処理の必要がなく、また本市の水源は地下水であるため、原水の汚染が進んでいないことから、現在は高度処理等は考えておりません。しかし、今後何らかの形で汚染等が予測されるようであれば、その時点で対応策を考えていきたいというふうに考えております。
次に、小規模受水槽の対応でございますが、初めに設置数と比率でございます。10トン以上が 436件で22%を占めまして、10トン未満が 1,510件で78%ということになっております。これは平成3年度末でございまして、合わせて 1,946カ所に設置されておるわけでございます。
次に、管理状況でありますが、設置者が管理をするというのが原則であります。細かくは実態を把握しておりませんけれども、保健所、それから薬剤師会等関係機関の話によりますと、おおむね良好に管理されており、現時点ではほとんど問題がないというふうに聞いております。また小規模受水の管理につきましても、指導のことにつきましては、次の方法を取り入れております。まず1点目としまして、市広報によります啓発、PRによる設置者への指導があります。このことにつきましては、7月1日付市広報において受水槽の点検管理、清掃を1年に1度は実施するよう設置者に呼びかけております。このことにより水道局の方へどういう方法をしたらいいかというような問い合わせもございますが、そのときは専門の業者等を紹介したり、点検管理の指導を行っておるところでございます。
2点目としましては、局直営による点検指導であります。平成4年度におきましても、 100件を対象にいたしまして点検調査を行っているところでございます。内容的には受水槽の状態、それからマンホールの状態等外観の調査が中心でございます。この継続調査におきましても、今年度の結果にかかわらず。今後一層の指導強化とあわせまして努力していきたいというふうに考えております。以上です。
26 【19番(小島桂吾君)】 時間がありませんので要望にとどめておきますけれども、浄水器の問題はやはり訪販等ではお年寄りがどうしてもねらわれるという、さらに命にかかわるなんていうことを言われればその気になってしまうということでございますので、水道局としても安全性のPRはしているようでございますけれども、家庭で簡単にできる浄水法といいますか、煮沸するとか、くみ置きするとか、冷やして飲むとか、そういういろいろな方法があるわけでございますので、この辺のPRもさらに心がけていく必要があるのではないか、この点留意をしていただきたいというふうに思います。
最後に、本市における行政の事業推進機関として審議会が大変いろいろ設置されております。調べたところでも10審議会がございますけれども、特に水道事業においても難しい問題が発生しておりますし、市民要望もさらに増加をしておりますし、そういう予期せぬ事件等の発生もありますので、そういう対応、さらに処理判断についてもシビアな面が要求されているということもありますので、本市においても将来的にはやはり水道事業運営推進協議会というようなものの設置が必要になってくるんではないかということを感じますので、この点を検討をお願いいたしまして質問を終わりにいたします。
27 ◎ 休 憩
【議長(山本良平君)】 この際、暫時休憩いたします。
(午後0時47分)
28 ◎ 再 開
(午後1時30分)
【副議長(鈴木康之君)】 休憩前に引き続き会議を開きます。
総括質問を続行いたします。
(4番 堤孝之君 登壇)
29 【4番(堤孝之君)】 通告に従いまして八つの項目をさせていただきます。
青少年の心の成長と教育についてお伺いいたします。現代の社会は、経済的には非常に豊かになりました。しかし、社会情勢の激しい変化の中で青少年が社会の変化に対応できなくなってきている面も見られます。とりわけ体位の目覚ましい成長の中で、心の成長がそれに追いつかず、心の成長と体の成長のアンバランスが問題とされております。9月7日付の上毛新聞には女子非行の増加が報道されていました。また中高校生の万引き、喫煙などの問題行動や日常生活における空き缶の投げ捨て、自転車での信号無視など、モラルの低下は目に余るものがあるように思われます。さて、1学期末に学校から渡された小学生の夏休みの注意事項を見ましたら、人の物を持ってこないというような当たり前のことが項目に挙げられていることに驚かされました。そこで本市における今年度の夏休み中の青少年の自転車の窃盗、万引き、薬物乱用などの実態についてまずお伺いいたします。
次に、学校教育では知徳体のバランスのとれた人間の育成に努力されていると聞いておりますが、心の教育という面からどのような点に努力をされてきたか、また学習指導要領が新しくなったと聞いておりますが、今後どのように心の教育を推進していこうと考えているかお伺いいたします。また子供の人間形成、心の教育ということから社会教育の分野ではどのように考えているかをお伺いいたします。
2番目に、学校週5日制に対する受け入れ側の市有施設の対応についてお伺いいたします。夏休みも終わり、いよいよ学校週5日制がスタートしました。各施設では恒例の行事や新規のものと多彩な企画で児童や父母に喜ばれているようです。特に児童文化センターでの夏休み中の行事の中で工作教室などと幾つかの教室は大変な人気で、定員の2倍、3倍の希望者があったそうで大変結構なことですが、残念ながら申し込みに漏れたたくさんの児童への救済はどのようになっているのですか。もちろん施設の各教室の定員や講師の配分、予算や宣伝方法のことや難しいこともあると思いますが、これらのことが今後の土曜日の行事の計画の参考になると思いますが、いかがでしょうか。
3番目に、ことしの第1回議会の代表質問におきまして、我が会派の宮下議員が県庁舎建設に伴う周辺整備と課題について質問いたしました。それに関連しまして、周辺整備の提言をしたいと思います。昨年9月に県庁舎建設構想が明らかにされ、その後、ことしの1月に県庁舎周辺整備連絡会議が設置され、何度か会議が持たれていることと思います。県庁の機能の周辺整備に伴い、道路ネットや駐車場など、いわゆる官庁ゾーンの都市機能の充実を図り、一体的整備が必要と考えます。そこで私はこれらの計画と関連いたしまして、社会資本の整備といった観点から提言したいと思います。この県庁周辺の整備ということでありますが、本市といたしましても、第二庁舎という議題を論ずる中で、都市機能が集中する官庁ゾーンを都市景観ガイドプランと整合性を持たせながら、有機的な結合を考えた景観形成を推進していくべきだと思います。県庁周辺の整備については、そうした観点から用地の先行取得などいろいろと考えながら事業を進めていることとは思いますが、私が申し上げたいことは、これからのまちづくりは、効率の面からも、またいわゆる省エネといった観点からいたしましても、分散型から同種の機能が集積する集中といった考え方が社会資本の整備にとって極めて重要なことだと思います。それには具体例といたしまして、本庁舎を中心核にし、近接地に市有施設を配置し、現本庁舎と議会棟を結んでいるような空中歩道によるネットワーク化にし、お年寄りの利便と安全を考え、公共交通の乗降口から庁舎までの間の安全な歩道のルートの展開、公共交通ネットワークを考えたバスレーンやタクシーターミナルの整備、そしてまた共用的駐車場の考え方、地球に優しい地域冷暖房の考え方など、幅広くかついろいろなポイントにわたっての研究が必要であると思います。県庁の建替え事業をチャンスとして、本市第二庁舎を含めての官庁街としてのあり方について、何らかの考え方を計画するよい時期に来ているのではないかと思います。
四つ目に下水道についてお伺いいたします。下水道は快適な居住環境の改善及び公衆衛生の向上、また公共用水域の水質保全などに欠かすことのできない施設であると認識していますが、今や都市、農村を問わず必要不可欠な施設となってきています。このような背景の中で本市の下水道普及率も平成4年3月末で53%に達し、県内平均26.9%を大きく上回っている状況で、これに携わる職員のこれまでの努力に対し心より敬意を表するものであります。そこで流入下水を適切に処理して最終的に公共用水域に放流する一連の処理工程の中で発生する汚泥については、どのような工程で処理し対処しているかお聞かせいただきたいと思います。聞くところによりますと、汚泥及び焼却灰を資源として有効利用を図っている都市があると聞いておりますが、本市では現在どのような対応をしておりますか。普及率の増加に伴って年々増加する汚泥の処分について有効利用を含めてどのような方策をお考えでしょうか、お聞かせください。
次に、下水道管路の維持管理について。管路も現在約 710キロとなり、今後ますますその維持管理が重要な要素となってくるものと思います。下水道管は地下埋設物であり目に見えないため、管内に堆積物や油脂類が付着し下水の流れを阻害し、また害虫の発生やネズミが巣食うという原因となることが考えられますが、その現状とどのような対策を講じているかをお伺いいたします。
五つ目に、嶺公園の売店設置についてお伺いいたします。長寿社会の到来と高齢化社会への移行が叫ばれ、健康運動や生涯学習などが積極的に組み込まれているようになってきており、成人病の増加と低年齢化が進み、真に健康的な生活の実現が必要となっております。特に最近においては週休2日制を初めとして生活時間の面においてかなりの変化が生じております。今後は自由時間の増大が着実に進むものと期待されております。ライフスタイルにおいては都市的生活様式が拡大する中で、公園を初めとするレクリエーションニーズが高まってきていると思います。さらに地球環境問題などに対する社会的認識が深まり、森林や緑地の重要性が再認識され、自然とのふれあいを楽しむなど、自然と共存した豊かさを求める考えが強まっていると思います。かつて市民レクリエーション等特別委員会で自然を最大限に生かしたレクリエーション施設の整備を行うことを申し入れた経過もあります。このように近年の状況を認識し、市内の自然を生かしたレクリエーションの場として嶺公園を考えるとき、墓地需要対応と公園施設整備という2大要素を持つ公園であるという観点から、墓地基数約 7,000基、公園施設としてはミズバショウやリュウキンカで知られる湿性花園、芝生広場、水の広場、冒険の森などの整備も進んできて、墓参者、公園施設利用者と連日の利用者がふえてきていると考えられます。既に相当量の利用者がおいでになるという観点に立って、さらなる施設の充実も必要ではありましょうが、墓参者にとってはお花やお線香は必需品と考えますし、水の広場や冒険の森を中心とする夏から秋の利用は屋外での活動的な利用でありますから、飲み物を手にすることが必要と考えられます。そこで利用者サービスの向上のため売店の設置をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
六つ目に、庁舎の残業フロアについての提言をいたします。最近夜遅くまで広いフロアに電灯がともっている状態の中で、少数の職員の方が超勤をしているといった声がありますが、夜間広いフロアで少人数による仕事は職員にとっても不安感もあることだと思います。そこで今後の方針といたしまして、第二庁舎の計画策定に当たりましては、コストパフォーマンスに配慮いたしまして、効率のよい残業フロアのようなものを検討していただきたいと思います。またこうしたこととあわせまして、省エネ上、フロアごとに冷暖房のコントロールができるような省エネ構造や、OA時代にマッチした執務環境を研究していただき、そこに働く職員の方々にとって、よりよく快適で使いやすい空間となりますよう研究していただけませんでしょうか。
七つ目に、空き缶つぶし機についてお伺いいたします。本市では昨年10月に六供清掃工場が稼働し、4月には荻窪不燃物処理工場が稼働いたしました。これにより、ごみの焼却や破砕処理などの中間処理能力は充足しているものと思われますが、最終処分場の確保は多くの自治体で苦慮している現状であり、前橋市においても例外ではないはずです。近年のごみの増加、多様化への対応、大きくは地球環境を守るという点からも、ごみの減量や省資源化、リサイクル運動の普及は重要な課題であります。本市ではごみの減量、資源化事業の一環として、有価物回収を多くの自治会や子供会、PTAなどの協力をいただき大きな成果を上げていることは、当局のご努力を評価すべきものであります。また昨年からは回収事業の推進、従事者の労働力の軽減を図るべく、空き缶つぶし機の貸し出しを始めたと聞きましたが、その配置と利用状況はどのようでしょうか、お尋ねいたします。
加えて、現在日本での飲料缶の消費量は年間 250億個とも推定されており、その資源化率はアルミ缶が43%、スチール缶が50%と聞いております。残りは焼却されるか埋められているというわけで、これは資源をむだにしていることにつながります。道端や河川には缶や瓶が散乱している状況であり、空き缶の散乱防止、資源の有効利用、省エネの面からも、有価物回収をさらに拡大し推進する必要を痛感している次第であります。ところが回収団体が空き缶を回収する場合に大変容積を必要とすることや、アルミ、スチールの分別が手間取るため苦慮しているのが現状でございます。このため当局で空き缶つぶし機の貸し出しを始められ、そこそこの利用があるように聞いてはおりますが、市役所や公民館まで借りに来なければならないということで、これも一仕事です。そこで町内によっては器具の購入を希望しているところも少なくないようです。このような場合、購入団体に対し助成制度を設けることにより、事業の円滑な運営と拡大が図れるものと思われますが、当局のお考えをお聞かせください。なお、町内モニターとして使用したときには、缶が詰まって苦慮しましたが、現在の技術はどのように向上しておりますでしょうか。
最後、8番目、まえばしの水の缶詰についてお伺いいたします。赤城山系の伏流水である原水を缶詰にして観光協会で販売しているのがまえばしの水の缶詰ですが、最近はPRも行き届いてきたので、まえばしの水を東京都内などへお土産に送ったら大変喜ばれたという話を聞き、大変うれしく思う反面、もっと量販体制をとれないものか。また日航機事故の際は警察関係者に5万本ほど利用され、製造が間に合わなかったとも聞いておりますが、昨今は東海大地震が予測されたりして、この水を災害時に使用したり、活用方法のPRなどの幅広い活用を考えているかをお聞かせ願いたいと思います。また製造、販売を開始してからかなりの年月が経過しており、その間、清涼飲料水メーカーも多種多様なものを販売しておりますが、これらについて観光協会で何か研究している点があったらお伺いしたいと思います。これで私の第1質問を終わらさせていただきます。
30 【指導部長(星野吉也君)】 まず、青少年の心の成長と教育の変化についてのご質問にお答えいたします。
非行のまず実態ですが、市内の各小中学校からの児童生徒の非行等に関する月例報告により、8月末日現在の実態を見ますと、中学校2年生の男子が放置されていた自転車を乗り回していた事例が1件報告されただけで、他は報告がありませんでした。しかし、万引きについては暗数が多いこと、シンナー等薬物の乱用については、室内で行われることが多いことなどから、これらが全くなかったとは言い切れません。また夏休み中の交遊関係や生活の乱れから、2学期以降に問題を起こす例もあることから、今後の指導には十分留意してまいりたいと考えております。
また、ご指摘の公衆道徳の低下に関しましては、青少年の問題だけでなく、日常生活の中で全市民的な活動として取り組んでいかなければならない問題であると認識しております。本市ではこれまでとりわけ心の教育を重視し、本市第2次学力向上対策の目標の一つに、徳性の涵養を据え、個に応じた指導の基本方針のもとに、児童生徒の1人ひとり望ましい徳性を培うように努めております。具体的には各学校では道徳の時間を核として、学校の全教育活動を通じて道徳性の育成に努めております。道徳の副読本を各学級に配布し、道徳の時間が一層充実するよう努めております。教科別研究校による研究を通して道徳の時間を充実させるための教師の指導力の向上にも努めております。また県及び市の社会福祉協議会より、福祉協力校の指定を受け、実践的な活動を通して豊かな心を育てるよう努めております。今後は新学習指導要領で強調されている、生命を尊重する心、感謝の心や社会の一員として公共のために尽くす心、自分の行動に責任を持つ態度等を一層重視し、豊かな体験を通してこれらの徳性が身につくように努めていきたいと考えております。また子供の人間形成、心の教育について、社会教育の分野では学校教育ほど系統的ではありませんが、地域の子供会活動、公民館で実施している少年教室やその他の諸活動、地域での諸行事を通して他人に対する思いやりや協力の大切さ、環境を大切にする心の育成等を図っております。
次に、第2番目の学校週5日制についてのご質問にお答えいたします。児童文化センターにおける夏休み中の教室でございますが、例年幅広い分野で実施しております。ことしは42教室を開催いたしましたが、特に小学校低学年向けの教室は、教室数をふやすなど、創意工夫をし対応しておりましたが、それでもご指摘のとおり、紙粘土でお面をつくろう、牛の絵をかこう、動くおもちゃをつくろうといった教室では、定員の二、三倍の応募者がありました。応募に漏れた児童の救済方法ですが、センターも手狭で困難な状況ですが、地区公民館においても少年教室や諸活動推進事業で同様の事業を実施しており、さらに8月3日に敷島公園内で実施されたホリデーイン前橋でも木工広場を設置し、約 1,000組程度の親子が参加しているので、今後も関係機関や団体等との連携をとりながら、できるだけ多くの子供たちの希望に応じられるよう一層努力してまいりたいと考えております。
次に、9月12日の第2土曜日から学校週5日制がスタートいたしましたが、児童文化センターでは、児童の科学心の啓発、芸術、文化活動の推進、さらには交通安全教育の推進等、内容の一層の充実発展をさせるとともに、現在実施している土曜の教室の内容を見直し、休業となる土曜日には当面イラスト教室、子供映画会、図書室の開設、プラネタリウムの一般投影を実施するなど、学校週5日制に対する受け入れ側の整備については今後とも積極的に対応してまいりたいと考えております。さらに今後児童文化センターにおける少年科学館の新設など、関係部課と協議して、児童文化センターの充実整備には一層努力してまいりたい考えでございます。以上でございます。
31 【都市計画部長(六本木政喜君)】 県庁周辺の整備について現在の状況を説明させていただきます。
県庁周辺の整備につきましては、これまでも県との間で協議を進めてまいりました。ご案内のように、今年度の9月補正で県庁周辺を含む地域について、国、県の補助による計画調査費を計上させていただいております。この調査補助事業は平成3年度に創設された街区高度利用推進事業で行いまして、県、市が一体となって調査を実施していくものでありまして、調査内容といたしましては、県庁を含む国道17号、昭和大橋線、利根川に囲まれた区域について、都市機能等21世紀に向けて県都にふさわしい官庁地区、業務地区の形成を図ろうとするものであります。議員さんのご提言の趣旨も含めましての都市的サービス機能の向上等を考えた調査をするものであります。
32 【下水道部長(天野昭二君)】 下水道にかかわる2点のご質問にお答えを申し上げます。
公共水域の水質保全にとっては、下水道の普及がもうなくてはならない重要な施設になってきております。私どもも一日も早い前橋全市の普及を目指しまして、今後とも努力をしていきたいと思っております。お尋ねの下水処理により発生をいたします汚泥等の処分についてどういう考え方があるかというお尋ねでございますが、下水処理を行っている各処理場にとりまして、最近特に下水から発生する汚泥の処分が大きな課題になってきつつございます。これはやはり環境対策の上からも大変な問題になっております。特に埋め立てをほとんどの都市がしております関係上、埋立地が十分にないという問題から、この処分の方法がいろいろ研究課題になりつつございます。ざっと今現状を申し上げますと、現在前橋市で流入されている下水は、いわゆる下水と一緒に流れてきます滓査、いわゆる一般ごみでございますが、ごみと土砂が含まれてございまして、このごみと土砂をまず最初沈殿地におきまして沈殿除去したものを、洗浄設備によりまして一たん洗浄いたしまして、その二つにつきましては、現在は処理場構内に穴を掘りましてごみと土砂を区分けをして埋め立ててございます。これは開設以来ずっとやってきておりますが、用地も限定がされておりますから、いずれは他の場所へ持ち出す必要が出てくるかと思いますが、現状はまだそういう措置をしてございまして、3年実績で約65立米程度の滓査と土砂でございます。
お尋ねの活性汚泥法によります水処理工程で発生する汚泥の質問だと思いますが、この汚泥につきましては、現在含水率98%程度に混合濃縮したものを遠心分離機によって含水率80%まで落としまして、その脱水汚泥を現在処理能力日量55トン、30.6トン、この2基の焼却炉によりまして焼却をしてございます。この焼却につきましては、現在3年度実績でございますが、脱水汚泥1万 6,900立米に対しまして、焼却をした灰は 1,200立米に減量いたします。そしてこの灰は産業廃棄物処理業者に処分を委託をいたしまして、他の地区へ持っていきまして埋め立て処分をしているのが現状でございます。そして今これらの問題はいろいろ社会的にも問題が出てまいりまして、今後はどうするかというお尋ねでございますが、現在下水汚泥の有効活用について大都市ではもう既に相当研究が盛んにされてございます。ただ前橋につきましては、六供処理場が小さな処理場でございますので、量もそう大幅なものでございません。しかしながら、ただ穴を掘って埋めているだけでは能がないと私どもも考えております。
特に汚泥につきましては、資源の再利用という形の中で2通りございまして、有機物として利用する方法、農用地等のいわゆる肥料にするコンポスト化、それからもう一つは今全国的に脚光を浴びてきましたのは、完全に無機質に焼いてしまって、その固形されたかたくなった材料を建設資材に利用する方法、この2通りが今研究開発がされておりまして、本県もやはりこういう問題に取り組まざるを得ない時代が近いうちに来るかと思います。ただし現段階で発生する汚泥量の問題、汚泥量が少なければやはりこういうこともできませんし、また製品コストの問題、販路の確保の問題、安定供給がずっとやっていけるかどうか、そしてまたそれを使う需要の方も安定されているかどうか、いろいろ課題がございまして、すぐに取りかかるわけにはまいらない状況でございます。
やはり私どもは、つい最近県が策定をいたしました群馬県下水汚泥処理総合計画基本構想、これは県が流域下水道単位に各都市の汚泥を集めまして、そこで集合的に処理をすることも提言がされておりまして、私どもにとってはこれが最もベストな方法だと思っております。将来関係市町村と十分協議を進めまして、例えば前橋の地区でございますれば、六供処理場は単独で持っておりますが、それ以外、利根上流の流域下水道地域の関係市町村の汚泥を1カ所に集めて大量に、コストを低減する努力をしながら、処分をして有効活用する、この方法が一番よろしいかと私どもは考えておりますので、今後そういう時点になりましたら、県と十分協議を進めながら、前向きに考えていきたいと考えております。
第2点の下水管の維持管理のことでございますが、まず私どもは下水管の維持管理は、 700キロももう出てまいりますと相当な管理に費用と労力を要してございます。1年間今約50キロ程度しゅんせつをしてございます。この目的はまず第1には流下能力の確保が一番であると思っておりますが、それと同時に多額な税金を投入してつくらせていただいた施設でございますから、できる限り耐用年数を長くもたせるということが大きな私どもの課せられた使命だと思っております。このような観点から現在下水管の管理を重点にしてございますが、お尋ねのとおり、勾配が少ないところにつきましては、下水管内に堆積物が付着をします。それから家庭からどうしても油類が相当流される。こういうことによって下水管の中にそれが詰まりまして、下水の流れを阻害しているような状況もございます。それらについては私どもが年間テレビカメラ等を入れまして中を検査をして、詰まっているところのないような努力を今してございますが、お尋ねの中に害虫の発生、特にネズミの生息が心配ではないかというお尋ねでございますが、前橋の場合は下水道が二つの方式がございまして、合流下水道と分流下水道でやっておりますが、分流は今ほとんど密閉ぶただとか、それから升等についてもそういうものの出入りのできないようなトラップ升が完全についてございますから、私は分流下水道についてはその心配はまずなかろうと思っておりますが、合流下水道につきましては、市内のU字溝、もしくは三面水道等に雨水の流入のための取りつけ管等は若干まだ残っております。こういうところを利用してネズミが生息をしているというか、行動範囲の中に下水管もえさを求めて出入りしているケースはあろうかと思っております。
ただ、これはやはり合流管の場合は雨が降りますと満管状態で管の中を流れますから、管の中では巣はできないと思っておりますから、それらを使って家庭内の床下、物置、ふろ場の下、こういう条件のよいところに巣をつくる可能性がございます。これらについては私ども特段の処置はしてございませんが、やはり家庭の出入り、ネズミが出るおそれがあるとすれば、家庭内で注意をしていただいて、升の付近の見直しだとか、古い施設についてはトラップ升がついていないような升もかなりまだ残っておりますから、できる限りトラップ升等に切りかえていただければ、ネズミ等の出入りができなくなる。そういうことが可能だと思っておりますから、なお、現在までネズミの被害があったという直接的な市民からの問い合わせはございませんが、若干いることは私ども想定しておりますので、これらについても維持管理の上からも十分注意をして、もしそういう心配があるとすれば、やはり市民にPRをして、私どもの公共施設だけの範囲でなくて、家庭も含めた防除対策をつくっていただけるような、そういうお願いもしてみたいと思っております。以上でございます。
33 【公園緑地部長(稲田俊夫君)】 嶺公園の売店設置のお尋ねについてお答え申し上げます。
嶺公園の整備につきましては、昭和52年度より着手いたしまして、昭和55年度より墓地造成並びに墓地使用を始め、60年度より公園施設の整備に入り、現在に至っている状況であります。用地取得から施設の完成までの計画は、昭和52年から平成13年の25カ年を予定しておりますが、着手以来15年を経過いたしました現在、事業期間、整備率ともに約60%となっております。春のお彼岸あたりからミズバショウの咲く季節、そして夏、秋を通しまして、水の広場や冒険の森等では家族連れ等多くの方々のご利用をいただけるようになりました。したがいまして、利用者のためのサービス施設につきましては、ご指摘をいただきましたように、整備していかなければならないと考えております。
現在の状況について申し上げますと、まず墓参者の対応といたしまして、お盆や春秋のお彼岸には園内2カ所でお花、お線香を、それ以外の期間は管理事務所でお線香の販売を、公園の管理委託をしている前橋市公園緑地協会で販売しておりますが、飲み物類についてはいまだその対応はなされておりません。来園者サービスの充実を図るための売店の設置はご指摘のとおりと考えますが、公園の利用はその性格からいたしまして、季節や休日、そして平日利用等、さらには天候によって利用が大きく左右されますので、採算面や施設の管理面から大変難しい面もあると考えます。しかしながら、来園者サービスといたしましては必要と考えますので、墓参者への対応は現状どおり続け、飲み物等につきましては、電源の供給とあわせまして、今後研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
34 【総務部長(立川宏二君)】 庁舎の残業フロア等将来の執務環境についてご提言をいただきましたが、具体的には将来の第二庁舎に対するご提言ということで承りました。最近の地球環境の保全、省資源といったことにつきましては、大きな課題といたしまして取り組んでいかなければならないことと思います。ご提言いただきました残業フロアや効率のよい冷暖房システムにつきましては、こうした観点からも大きな研究課題であると思います。また一方、近年のOA化の進行によりまして、執務室の配線、配管等も断続的な配置ができるような展開が必要になってきております。そこで東京都の庁舎の例などを調べてみますと、一つのフロアが三つの大部屋に仕切られておりまして、その部屋ごとに残業する場合には、あらかじめ各課のパソコンに登録しておくことによって、自動的に空調が働く仕組みになっていることや、室内照明については、定時に一たん全体の照明が消され、超勤をする場所だけ点灯することができる仕組みになっていることなど、省エネにいろいろな配慮をしているということでございます。本市といたしましても、こうした先進事例につきましては、執務環境も含めまして十分研究を重ね、今後の参考としたいと思っております。以上であります。
35 【清掃部長(茂木菊治君)】 空き缶つぶし機につきましてお答えを申し述べさせていただきます。
この空き缶つぶし機につきましては、昨年の9月に購入いたしまして、有価物集団回収事業等の支援的な意味合いから、自治会、あるいはPTAなどの実施団体に貸し出しを行ってまいりました。当初は清掃課を窓口といたしまして貸し出し業務を行っておりましたが、その後さらに利用者の便宜を図るために本年2月より各地区公民館にも配置し、貸し出し業務をお願いしているところでございます。これによりまして、スチール缶、アルミ缶の選別の決定が図られ、効率的な回収や減量化にも寄与しているものと思っているわけでございます。
次に、この機器の配置状況でございますが、現在市役所に電動式及び足踏み式それぞれ5台を配置し、主に本庁管内の方々に利用していただいております。また各地区公民館にはそれぞれ電動式1台、足踏み式1台を配置いたしまして、関係地区の方々にご利用願っており、本市全体では電動式16台、足踏み式16台、合わせまして32台の状況でございます。
次に、機械の貸し出し状況でございますが、清掃課の窓口で取り扱ったものは電動式20回、足踏み式13回でありました。また各地区の公民館に依頼してございますものでは電動式26回、足踏み式26回の状況でございます。保有台数32台に対しまして85回の利用でありますから、1台につき平均 2.6回の利用があったということになろうかと思います。総体的には利用回数が少ない面がありますが、配置後まだ期間が少ないために利用団体に十分浸透していないようでございますので、今後積極的にPRに努めまして有効に利用していただけるように働きかけ等も行ってまいりたいと考えております。
次に、この機器の技術的性能についてのお尋ねでございますが、廃棄物の処理問題は終わることのない重要課題であります。これがため廃棄物の関連産業界におきましては日々研究を重ね、その技術もかなり進歩しているものと思っております。この空き缶つぶし機につきましても多種多様な機種が開発されまして、家庭用から産業用までございます。ご指摘の作業中に缶が詰まるということは、この機械の使命、目的から考えまして、第一段階でクリアしなければならない要件でございますので、各メーカーとも開発が進みまして、現在では普通の使用頻度ではトラブルは起きないように改良されているようでございます。また本来の機能に加えまして、各メーカーともオプションにも力を入れておりまして、スチールとアルミの分別はもとよりでございますが、安全装置や飲料水の残量処理、無臭処理、カウンター、タイマー、作業上の消音装置などの開発が進んでいると伺っております。
次に、この機器の町内、あるいは団体で購入した場合に助成制度を創設して事業の拡大を図ったらどうかとのご提言でございますが、現在集団回収の実施団体の方々には大変ご協力をいただき、ごみ減量化のためにもその成果が上がっている状況でございます。このような時期に住民の方々が資源の有効利用を自覚し積極的に取り組む姿勢に対しまして意を強くするものであり、側面から可能な限りバックアップをしなければならないと考えておりますので、保健衛生地区組織連合会や集団回収実施団体のご意見等を十分拝聴いたしまして、ご提言の助成制度につきましては検討させていただきたいと思いますので、ご理解を賜りたいと思います。以上でございます。
36 【商工部長(田中実君)】 水の缶詰についてお答えいたします。
観光協会で製造販売しております水の缶詰につきましては、新聞、雑誌等いろいろの広告媒体を利用いたしまして、まえばしの水として宣伝しておりまして、かつて災害緊急用として大量に使用されたことがありました。今後もPRに当たりましては、時には災害用としての利用価値をも含め宣伝していきたいと思っております。また現在水の缶詰は 250ccの缶詰で専ら贈答用として使用されており、宅急便で首都圏に送られるのが大変多く、これは水と緑のまち前橋のイメージに沿い、前橋市の宣伝に役立っているものでございます。また利用目的拡大の観点から透明容器のペットボトル1リットル、2リットルというようなものについての販売を観光協会で検討をいたしましたけれども、一般家庭用や業務用としての販売となりますと、利用量、生産販売量の見込み、あるいは販売地域、販売網、また販売経路のとり方とか、他の地域の水との競合問題、また投資効果と事業の継続性等いろいろのことが問題になりましたが、しかし、水の缶詰を販売して10年になりますので、これらの問題につきましては、引き続き検討課題として研究していきたいと思っております。
37 【4番(堤孝之君)】 それでは、時間の関係もございますので、第2質問をひとつさせていただきまして、要望させていただきたいと思います。
非行につきましては、とりわけ万引きなどにつきまして強い指導で青少年を犯罪者にするのは好ましくないと思いますから、これがまた暗数という言葉につながってしまうのですが、未来の前橋を背負う青少年には心の教育が何より必要であると思うわけであります。私も昨年度までは補導員をさせていただいた経験がございますが、街頭補導をしている中で気づいたことが幾つかございます。深夜までゲームセンターやパチンコ店に出入りしたり、駅や広場などのたまり場に意味もなく集まっている若者を見かけることが何度かございまして、現代の若者の軽犯罪に対する罪の意識の薄さやモラルの欠如という面が随分と目につくと同時に、この若者の家庭はどうなっているのだろうかと考えさせられます。また一方では、屋内での薬物の乱用や陰湿ないたずら電話などが多く見られるなど、非行が密室化してきている傾向があると聞いております。私も親の知らない間に我が子が薬物を乱用していたとか、密室からのいたずら電話の被害に遭ったとかの事例を知っていますが、対応はどうすればよいでしょうか。さらに子供のしつけの基本は何といっても家庭であると思います。次に隣近所や子供会育成会、民生児童委員さんなどの地域の人々が、そしてPTA、学校などが子供のしつけをしなければならないわけですが、家庭の教育力の回復についてどのようにお考えになっているのかお伺いいたします。あわせて心の成長のおくれている児童生徒に対して学校ではどのような指導をされているのかお伺いをいたします。
38 【指導部長(星野吉也君)】 まず、シンナー等の薬物乱用とその指導に関してのご質問にお答えいたします。
薬物乱用は体と心の両方をむしばむものであり、また性非行、暴走行為など他の非行に結びつきやすく、その上、再犯率が高いのも特徴であります。家庭では薬物乱用の予防と指導に関して次のような点に注意するよう呼びかけております。まず子供の生活時間、服装、髪型、友人関係等の変化に気をつけること。子供の持ち物に気をつけ、シンナーなどを持っていないかどうか気を配ること。においや顔色、歩き方、言語、動作、その他の症状に気をつけること。薬物の乱用がわかった場合は早目に警察、青少年補導センター、学校、児童相談所などの相談機関の指導を受けることなどであります。
次に、いたずら電話の被害についてですが、被害に遭ったら、内容にもよりますが、原則的には子供の場合は学校に、大人の場合でしたら警察に連絡し指導を受けるのが賢明です。学校、警察では他の子供たち、あるいは家庭に注意を呼びかけるなどの措置をし、被害の拡大を防ぐなど、被害の内容に合ったアドバイスをいたしております。
次に、家庭の教育力の回復については、各家庭が助け合えるような望ましい人間関係に基づいた地域をつくることが大切で、本市では地域活動の中心として、前橋の子供を明るく育てる活動を全市的に展開し、地域づくりや家庭の教育力の向上に努力しております。また教育委員会ではこれらの非行防止及び家庭教育に関する啓発用のリーフレットを地域と学校に配布し、各家庭に対する指導援助に役立てております。なお、特に援助が必要な家庭に対しては、地域の民生児童委員や育成補導推進委員等の協力を得る中で、要指導家庭援助活動を展開しております。
なお、心の成長がおくれている児童生徒に対しては、学校としては1人ひとりの実態に応じた親身な指導を行うように努めております。具体的には児童生徒1人ひとりに対して日常の生徒指導を通して担任教師が受容的な態度で接し、時には温かく、時には厳しい姿勢で指導に当たるよう努めております。保護者に対しては学級担任による家庭訪問等を通して、保護者と十分に話し合い、家庭の協力を得て当該児童生徒が健全に成長するよう指導援助に努めております。日常の授業を初め学校の教育活動の全般を通して自己実現を図る機会を多くし、児童生徒の持つ能力や長所を十分に伸長し、社会的判断力を育成するように努めておるところでございます。以上でございます。
39 【4番(堤孝之君)】 前橋市は相当進んでいるというようにお聞きしましたが、青少年の心の成長と教育につきましては、未来を引き継ぐ子供たちのために、たばこや空き缶の投げ捨てをやめるなど、まず大人が社会生活のルールを守る姿勢を示すことが基本的な事柄として大切であると思います。子供は大人の背を見て育つと言いますが、日常生活の中で子供たちの見本となるような言動を大人が率先して実践する運動を、地域やPTA活動の中に取り入れていただくことを要望させていただきます。
2番目につきまして、学校が休みの土曜日の受け入れ側の施設の対応につきましては、始まったばかりですので多少の食い違いはあるでしょうが、担当課の方々でよく調整していただき、少しでも多くの子供が参加できるよう工夫していただきたいと思っております。ちなみに他県では人気の企画に漏れた方々に、縁を大切にするという意味で、情報を郵送したりしてアフターフォローしているところもあるそうです。
3番目の有機的な結合につきましては、天候に左右されず、安全性と利便性を向上させることが来る高齢化社会の施設のあり方と思われますので、空中歩道のネットワークをよろしくご研究願いたいと思っております。
4番目の下水道につきましては、何分にも地中化のため目に見えないので気がつかないことが多く、かえって不安になるところもございますが、洗浄、しゅんせつ等保守していただいているということを聞いて安心しております。昨今、台所の汚水は栄養価が高く、ネズミの発生しやすい環境が伴いますが、清潔にしていただくことが何よりでありますし、また食用油のまじった汚水をホタルがすめるまで洗浄している処理場の職員の努力にも大変敬意をあらわすところでございますので、またさらなる努力をお願い申し上げます。
嶺公園内の売店設置につきましては、市民サービスを第一に考え、採算面と景観面をよく研究していただきまして、自動販売機か有人売店かをご検討いただきまして、早期設置を要望いたします。
残業フロアについて、東京都庁の例など大変参考になりましてありがとうございます。スペースの高度利用上、当然ながら制約が発生しますでしょうが、その中で効率よく快適な環境を確保できますようにご検討ください。
空き缶つぶし機はリサイクルの中で必要不可欠なものになると思われます。安全、確実、簡単、便利な機械が開発されますよう、地元メーカーにご努力をいただくとともに、当局にもご助力いただきますよう、市民の利便性を高めていただきたいと思っております。
最後に、まえばしの水の缶詰について、昭和58年当時はまだ水の価値が売るとか買うとかいった意識が薄く、大変だったとご推察いたします。しかし、今は立派に商品としての価値を確立するとともに、水筒がわりにペットボトルを持って山歩きをするなどの時代になりました。今後ともPRと研究を重ねていただき、前橋の水のよさをご理解いただけるよう努力してください。
これにて私の質問を終わります。ありがとうございました。
(33番 坂本棟男君 登壇)
40 【33番(坂本棟男君)】 私は4点について質問をいたします。
質問の第1は、新農政に対する本市の対応についてであります。戦後我が国経済社会は、効率性と物の豊かさを追求しながら大きく進展してまいりました。その過程で農業及び農村は国民経済の発展と国民生活の向上に深くかかわってまいりました。また一方では経済の国際化の進展に伴って農産物の輸入自由化が進められてまいりました。今や世界最大の農産物輸入国となっております。豊かな食生活は実現いたしましたが、その結果として食糧自給率は大幅に低下し、農業、農村を取り巻く状況は大きく変化してまいりました。農業労働力の他産業への流出によって、農業就業人口は減少の一途をたどっております。耕作放棄地や低利用、未利用地が増大しており、労働力の減少と相まって国内の食糧供給力が低下の一途をたどっているのであります。農家の兼業化は大幅に進展し、農村における高齢化や過疎化が急速に進んでおります。人口の流出により地域社会の維持が困難な地域も出ていると聞いております。我が国は現在、労働力の減少や高齢化の進行、労働時間の短縮の促進、環境、資源、エネルギーの制約などから、効率性追求一辺倒への反省から、地球社会との共存を図りつつ、豊かさとゆとりを実感できる持続的、安定的発展を目指す政策が求められていると思うのであります。このような状況のもとで農林水産省は本年6月10日、新しい食料・農業・農村政策をまとめ、食糧政策を初めて農政の中で明確にし、自給率低下に歯どめをかけると宣言をいたしましたが、今回の新農政実現で果たして日本農業が再建できると思われますかお伺いをいたしますとともに、新農政に対する本市の具体的対応について当局の見解を伺います。
次に、農村婦人の海外研修についてお伺いをいたします。現在の農業を取り巻く内外の情勢につきましては、今日さらに厳しく、一段と混迷の度合いを深めながら、将来を見出せない状況にあります。このため本市の農業実働においても農業労働力の減少と高齢化が進み、その反面、農村婦人の担い手としての役割が年々増大してまいりました。農村婦人の地位向上や役割を明確にすることが、今後の農業、農村に対する重要な課題であると思います。そこで農村婦人に対して国際的な視野、感覚を広めるとともに、国際親善や農業、農村の経営に関する知識等を習得し、その体験を通して、今後の地域農業のリーダーとして本市の農村婦人の地位向上と農業の振興、発展に資するために、農村婦人の海外研修を積極的に導入すべきと思いますが、当局の見解を伺いたいのであります。
次に、婦人のオペレーター育成対策についてお尋ねをいたします。近年女性の社会進出は著しく、今後さらに増加の傾向にあると思われます。一方、農業分野においては農業従事者の約6割を女性が占めるなど、農村における女性の役割がますます大きくなってきております。こうした中で農業振興に大きな役割を果たしてまいりました機械化集団が、聞くところによりますと、後継者難やオペレーター不足で今後この組織の維持が困難になるのではないかとのことであります。そこで今日女性の社会進出と農業分野で就業人口の半数以上がかかわっている女性をオペレーターとして育成し、オペレーター不足を解消するための一助とすべきと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。
また、最近特に農業機械等による事故、死亡事故も含め多発をしていると仄聞いたしております。自動車や建設重機等は教習所等があり、農業機械ではそういう場面がないから、事故によるけがや死亡事故が現実として起きているのではないかと思います。そこで講習会等の機会を設けて、トータルなものとして技術指導をし、女性オペーレーターを誕生させていくなら、本市農業の前進になると思いますが、当局のお考えをお伺いいたします。
次に、高畠牧場の管理についてお伺いをいたします。昨年8月集中豪雨により高畠牧場及びその周辺に大きな被害が発生したと聞いております。被害の状況は牧場の最上部に降った雨水が急斜面の東西に分かれ、一方は牧場に接している地元酪農組合の採草地を縦断し、琴木沢へ流出し、他方、西側斜面の雨水は水路と化した牧道を流れ、途中から国有林、沢、そして押野川へと流出したとのことであります。この川の下流には恋越地区の住民が農業を中心とし生活をいたしております。その後の雨でも土砂や樹木が流れ出し、大変心配をしていると、その不安を今日訴えておるのであります。雨水等の排水対策については、地元新治はもとより、地域住民ともよく話し合いながら、積極的な対応をする必要があると思いますが、当局の見解を伺いたいのであります。
また、牧場管理舎に西側にある堆肥場から汚水が流出し河川に混入するような話も地元住民から聞いておりますが、汚水流出に対する防止策をどのようにされておりますかお伺いをいたしまして、第1回目の質問といたします。
41 【農政部長(高坂小弥太君)】 お答えをいたします。
初めに、新農政に対する本市の対応についてお答えをするわけでございますが、大変最近の農業情勢が厳しい環境にあるわけでございまして、農業者、それから農業団体、あるいは農業関係挙げて国の政策に新しい農政の展開が要請をされた経過がございます。それらに対応いたしまして、農林水産省におかれましては、昨年1年間をかけられまして、議員さんがご指摘をされましたように、本年6月に新たな農政の展開の方向づけが示されたわけでございます。大綱が示された段階でございますので、今後どうこれが誘導、あるいは手法が具体的な政策として明らかになってくるかということを見きわめないと、どう本市が対応するかという点は、現段階では極めて難しいというふうに判断をいたしているところでございます。しかし、新政策全体の流れは非常に思い切った農政転換が図られるというふうに大きな関心を抱いていると同時に、また一方では非常に不安感もありますし疑問のあるということで、今後の推移を待ちながらこの対応を考えていきたいと思っておりますが、総体的にはこの政策が実現化することを大きな期待を持っているというふうにお答えをさせていただきたいと思っております。
ただしこの政策の特徴でございますけれども、幾つか総括的に申し上げますと、食糧の自給率の向上、それから地球規模での自然環境を保全した農業、あるいは国際協調の方向づけ、こうした中に、先ほどご質問もありましたように、農村婦人の経営への参画、あるいは地域農業への参画というものが新たに取り上げられているようでございます。こういうものにつきましては当然であろうし、今日の推進がされている政策であろうかというふうに考えております。いま一点特に特徴であるというふうに思っておりますのが、稲作主業の農業経営が非常に特徴を持った政策判断がされているということでございます。簡単に申し上げますと、全国的に稲作主業の農家、専業農家でございますが、これの経営規模拡大は10から20ヘクが最も効率的だというふうに言われておりますし、さらに拡大をしている方策といたしまして、組織化を図り、法人化、こういうものを図りまして、35ヘクから40ヘクタールの水田を担っていくというような内容が非常に特徴的でございます。したがいまして、これらを考えてまいりますと、前橋にこの新政策がすべて合致するかというお話になろうかと思いますけれども、特に水田地帯で前橋はございませんし、非常に水田経営につきましては小規模の経営でございます。したがいまして、国が示しているような大型な水田経営につきましては、極めて困難であろうし、なじみが薄いとうふうに判断をしているところでございます。
さて、そこでどういうふうにこの新政策を具体化していくかという点でございますけれども、冒頭申し上げましたように、今後の推移を見ながら、前橋に合うような政策の展開を導入をしていきたいというふうに考えているところでございますが、前橋におきましても、都市型農業でございますから、非常に新政策展開は困難性があろうかと思いますし、幾つかの隘路もあろうと思いますが、積極的に対応できる政策は導入をしていきたいと思っているところでございますが、特に水田作の関係につきましては、昭和30年代から推進をしてまいりました農業構造改善の手法をもって、現在土地改良で基盤整備につきましては90%を上回る整備率でございまして、さらに農業の近代化施設整備も80%に達しているだろうというふうに判断をしております。特に水田作につきましては、ライスセンターを中心とする機械化一貫体系を確立をしてございますので、これは家族経営を中心とする経営方策でございまして、手法は機械を使って受委託を進めながら共同化を図っていくということで進めております。今後もこれを強化をしてまいる姿勢でございます。そのほか畜産関係、あるいは施設園芸関係につきましては、かなりの高度の経営体が育成をされておりますので、これを推進、一層強化を図っていくということを基本に進めてまいる所存でございます。新政策につきましては、今後の推移を見ながら一層検討し、前橋に合致した農業展開を進めていくということで終わらさせていただきまして、2点目の農業婦人の海外研修でございます。
本市におきましては、海外研修の関係につきましては、昭和54年度から一応制度的には取り組んでございます。一つは県に農業後継者基金という制度がございまして、農業後継者育成の関係で海外の視察が対象となっている事業もございます。それに合わせまして、前橋におきましては農業委員会が主管になりますが、前橋の農業後継者海外研修助成制度があるわけでございます。この中身を簡単に申し上げさせていただきますが、県の後継者育成基金では対象者はおおむね35歳以下の青年男女というふうに一定の枠がございまして、研修期間は二つに分けられてございます。長期、短期というふうに分けてございまして、長期は1年以上、短期は6日から1年未満というふうに2点に分けられてございます。この助成内容でございますが、長期の関係につきましては、上限を30万といたしまして、個人負担の2分の1、いずれか低い額というふうになってございます。それから先ほど申し上げた短期の関係でございますが、これは上限を10万にいたしまして、個人負担の2分の1のいずれか低い額というふうになってございます。これに合わせまして農業委員会の関係で市単独で制度ができておりますのは、この後継者基金をさらに効率化を図るために、短期、長期いずれを問わず10万円の助成をさせていただいてございます。そういうような制度があるわけでございますが、予算的な関係から、現状では4名の枠というようなことで推進をさせていただいております。
過去25名の制度利用者があったわけでございますが、坂本議員さんからご指摘の点の女性については極めて少ない状況にございます。女性は平成元年度に2名ということで、前にも後にもこの2名ということでございます。この2名につきましては、施設園芸農家の後継者の奥さんが参加をしてございまして、以後園芸農家に十分取り組んでございますので、研修目的の成果を上げているところでございます。ご質問いただきました農村婦人の海外研修の取り組みでございますが、現状で考えておりますのは、現行制度を活用を当面いただく中で、いろんな角度から研究をさせていただきまして、必要な制度なり拡充なり図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
次に、3点目でございますが、農村婦人のオペレーターの育成対策でございます。ご指摘をいただきましたように、大変新農政の展開のところでも申し上げましたように、前橋の水田作農業は機械化組合が今日まで背負ってきているというふうに認識をしておるわけでございますが、オペレーターの高齢化や引退オペレーター等もございまして、今後の確保は非常に難しい状況に立ち至っているというふうに思っております。ご指摘の婦人オペレーターの育成でございますが、現在県におきましては、大きく二つの農業機械にかかわる研修制度がございまして、一つは一般農業者を対象とした群馬県農業機械利用技能者養成研修でございます。この関係につきましては、細部にわたりまして研修を行って免許が取得できるように、そういう研修制度になってございます。例えば免許研修制度におきましてはトラクターの基礎研修、トラクターの附属機械を活用するような場面が非常に多いわけでございますが、その機械を使っての作物に対する対応、あるいは効率的な機械の運行、こういうものの研修とあわせまして、整備の研修も7日間から8日間にわたって箕輪の研修所で実施をされるわけでございます。またトラクター、コンバイン等の研修は2日間というような日程もございます。もう一つはこの研修を終えました農業者に対しまして、さらに地域でリーダーになっていく機械のオペレーターということで、群馬県中核的農業機械利用技能者養成事業というのがございまして、この内容は農業機械の1級研修、あるいは2級研修ということで研修をしていただきまして、技能検定試験が行われます。この技能検定試験に合格しますと、農業機械士の称号が与えられまして、地域でリーダー的な活躍が期待をされているところでございます。この二つの研修とも研修者は一定の条件のもとに普及所の推薦により受講していくわけでございますけれども、会場は基本的には群馬県の箕輪の農業機械センターで実施をされているわけでございます。こうした制度につきましては、昭和38年度から平成3年度まで実施をされ、その研修受講者の実績でございますが、これは全県下でございますが、2万 504人が受講してございます。うち前橋市の受講者につきましては 2,000人と推定をされているところでございます。ご意見のいただきました女性の農業機械士の関係で申し上げますと、県全体では71名が機械士として認定がされてございまして、前橋ではこのうち8名が認定をされてございます。約14%程度は前橋は女性オペレーターが占めているというようなことでございます。
現在、前橋市には機械化集団というものが農協さんを中心にしまして10農協で33集団ばかり組織化をされておりまして、前橋機械化営農推進協議会に加盟をいただいているわけでございます。そのところで機械の導入を初め、免許を取る手法、あるいは機械の管理運営、そういうものの点を講習をしたり、あるいはご指摘のありました農作業事故の未然防止というようなことで、協議会が中心になりましてオペレーター養成の強化を図っているところでございます。そういうようなことで、春、秋という農作業期に入りまして、市内一円につきましても推進協議会が中心になりまして、とりわけ安全運行に力を入れる宣伝活動も行わさせていただいております。このようなことから現在のところでは、ただいま申し上げました機械化推進協議会には女性オペレーター関係の委員が選任されてございません。したがいまして、ご提案に基づきまして、私どもは本年度内から女性の機械士も協議会に参画をいただきまして、さらに地域で地域機械化集団の一員として活躍ができるような配慮を考えたいというふうに思っているところでございます。今後一層ご質問のありました婦人の海外研修、また婦人のオペレーター問題、新農政の中でも婦人の地位向上、農業経営に参画というのが高く取り上げられておりますので、十分検討して対処してまいりたいというふうに考えております。
次に、4点目でございますが、高畠育成牧場の管理の関係でございます。ご指摘をいただきましたように、昨年の8月19日から21日にかけまして、高畠育成牧場の周辺の山間部に非常に集中豪雨に見舞われたわけでございます。これはその当時の台風12号の影響を受けたものだということで測候所から聞いているわけでございますが、内容的には高畠山、雨見山という山があるわけでございますが、その取り囲む地域に西峰須川、東峰須川、恋越、入須川と言われた地区がございました。これらを中心に4日間では 300ミリの集中豪雨があり、とりわけ21日には4時間にわたりまして 126ミリの集中豪雨に見舞われたわけでございます。この雨量につきましては、測候所なり、あるいは周辺地域の長老にお伺いしたところでは、過去50年、60年間では記憶がないというふうに言われております。したがって、周辺山間部の雨量はまれに見る相当な豪雨であったというふうに判断がされるわけでございます。
そこで、ご指摘のありました被害状況でございますけれども、牧場の関係につきましては、若干の草地内の畦畔の決壊等がございましたが、乳牛等につきましては全く被害がなかったという状況で、これは牧場関係についての被害は軽微であったわけでございます。このほかに新治村道を利用しまして牧場へ通行していると、運営に当たっている通行道路があるわけでございますけれども、この村道が簡易舗装をされているものが全部はがされて流出したということと、当然そのような状況でございますから、側溝は全部あふれて決壊を見たというようなことがあるわけですが、その一部に高畠育成牧場の草地の中から排水が紛れ込んでその原因になっているというような状況がありまして、このことにつきましては、ご指摘ありましたように、牧場から琴木沢、押野川へその排水が流出をしまして被害が見られたわけでございますので、昨年来新治村と数次にわたる合同調査を実施をいたしまして、欠損箇所につきましては前橋が対応しまして、本年度から県の補助事業を導入をし、若干時期的におくれておるんでありますけれども、県の事業認定をいただきましたので、10月初旬には事業に着手して、その対策を講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。この対策が完成することによりまして、下流域に対する鉄砲水の防止等には一応役立つんではないかと考えております。牧場内の雨水排水対策につきましては、今後のほかの牧場等も参考にいたしまして、なお、抜本的な改善対策を講じていきたいというふうに思っております。
それから、もう一点でございますが、牧場管理棟の近くにあります堆肥場から雨水漏れが出ているという点につきましても、先ほど申し上げた集中豪雨の改修調査等に当たったときに、地元の村会議員さんの方から提言がございまして、この件につきましても直ちに取り組んで、堆肥場ですから雨水、あるいは特に雪解け水が影響するようでございますので、屋根をかけて被覆の方向を図って漏水を防ぐということで今対策を検討しているところでございます。以上でございます。
42 【33番(坂本棟男君)】 ご答弁をいただきましたが、重ねてご質問を申し上げたいと思います。
特に新農政の関係につきましては、今部長の答弁では、なかなか本市に当てはめて難しい、こういうお話でございます。今平均耕作面積が90アールですから、今度国が示した個別経営体では、お話にございましたように、10ヘクから20ヘクの個別経営体で25万戸、それから組織経営体で1集落ないしは数集落でもって2万集落を実現するということですから、今度の新農政の目玉は何といっても水田農業に対する大きな政策の転換だと、こういうふうに位置づけられるというふうに思っておるわけでございます。そこで戦後昭和36年に農業基本法ができて以来今日まで、日本の農業はまさしく家族農業に支えられて実は農業が前進をしてきたわけでございます。それと、そういう中にあって何といっても一番特徴的なのは、画一的農業だったということについては認識が部長も一致ができるんだろうと思うんですね。そういう中でやはり今国が示したこの新農政は、まさしく大型農業を目指すということで、従来日本農業を担ってきた家族農業、あるいは兼業農家というものが姿を消していくんではないか、こういう実は心配があるわけであります。そういうことで中央政策に余り目を奪われることなく、ハウスや畜産など集約部門に本市の場合には力点を置きながら、適地適作を着実に実践をしていく、こういう本市農業を行うべきだというふうに私は思うんです。確かにまだその方向が指し示されただけですから、今後具体的に細かい点について国の方からの指示があるわけでございますが、いずれにいたしましても、本市の実情をかんがみたときに、やはり個別経営で10ヘク、20ヘクという水田経営は、今部長の答弁にありましたように非常に困難だということでは一致はしているわけですから、少なくとも今申し上げましたように、集約部門における本市の適地適作を目指す農業を展開すべきだ、こういうふうに思いますが、この辺のご決意を重ねてお伺いをしておきたいと思います。
次に、婦人の海外研修についてでございますが、今部長の答弁では県の施策にのっとって前橋でも後継者の海外研修についてやっている。過去25名の参加があり、そのうち女性が2名参加をしたというようなお答えをいただいたわけでございます。前橋市の助成金は1人10万円を出していただいているようでございます。そういう中で農業分野においても先ほど申し上げましたように、まさしく国際化の時代というのはだれもが否定ができない、こういう今日的状況があるわけでございます。したがいまして、部長の答弁では実施している先進地等を調査研究をしたいということで、極めて消極的でございます。私は農業に携わる6割以上が女性である、婦人の力に頼っている今日的な農業の状況を見たときに、やはり調査研究をするという状況ではなくて、速やかに農村婦人の国際交流は実現をしていく、こういう気構えが最も必要ではないかと思うんです。
ちなみに山形県の酒田市では、ことし11名の女性が国際交流を行っておるということが農業新聞の農業酒田で明らかにされているわけですね。これは部長のほうも当然視察等で十二分に承知をいたしているわけだと思いますから、私は調査研究をするというご答弁でございますが、そうではなくて、来年度から積極的に対応すると。ましてや市制をしいて 100年というこの歴史を持つ本市前橋が他市におくれをとっているなんていうことでは大変困るわけですね。農業の後継者がいない、嫁がいないというようなことを盛んに言っているわけですから、そういうことを思ったときに、私は少なくとも農家の主婦が国際交流という大きな舞台へ行って、他国の農業技術、あるいは文化、そういうものを肌で感じ、そして直接触れてくると。このことが帰ってきて地域のまさしくリーダーとしての農業婦人の地位向上に大きな力になる、こういうふうに思うわけでございまして、再度その辺の決意を承りたいのでございます。
次に、オペレーターの関係でございますが、ご承知のとおり、農作業による、あるいは農業機械による事故というのが第1位は北海道であります。これは何といっても面積、農家戸数からいって至極当然だというふうに感じないわけでもないんですが、その次がこの群馬県なんですね。したがって、いかに農業機械を扱うそういう具体的指導、技術講習、こういうものがおくれているかということを私は如実に数字が明らかにしているというふうに認識をいたしておるわけでございますが、今部長の答弁では前橋市機械化営農推進協議会の中に婦人部を設置をしていきたい。そして機械化集団のオペレーターとしての登録もしながら実践をしていきたいという決意を披瀝をされたわけでございまして、ぜひひとつそういう前向きな施策がどうしても本市農業を発展をさせていくという観点に立てば必要になるわけでございます。10農協に33機械化集団があると。この集団がまさしく前橋の農業を支えると言っても決して私は過言でないというふうに思うんですね。そういう中にあってぜひ女性オペレーターの育成を積極的にやっていくと。今までは機械化集団の中に女性が入っていくという、そういうシステムになっていないですから、せっかく女性が8人機械士の資格を持っていても、そういう機械化集団に入って具体的な力を発揮をするという場面はありません。ぜひひとつそういうシステムを部長は積極的におつくりをいただいて、そして今申し上げましたように、全国で第2位という農業機械による事故、負傷、死亡、こういうことが少なくともこの前橋においてなくなるような努力を私はすべきだ、こういうふうに思いますが、その辺のご決意もあわせてお聞かせをいただきたいというふうに思うわけでございます。
それから、高畠牧場の関係でございますが、今部長がお答えをいただいたとおりでございます。私も先般、新治村の方からこの被害状況についての実情調査をしてほしいということで行ってまいりました。約2時間、国有林とそれからその下流、上流域を牧場も含めて見てまいりました。地元の皆さんのご案内をいただきながら見てきたわけでございますが、実際問題として、さっきの部長の答弁にもありましたが、牧場内の復旧作業については直ちに着手をした。しかし、ほかのことについてはいまだに実は手がついていない。もう1年以上経過をしながらも具体的な手がついていない。お答えによりますと、この10月災害復旧で県の助成をいただいて着手をしたいというお話でございます。それはそれとして、やはり地元新治の人たちにしてみると、県都前橋との契約によってあの牧場を提供しているということからすれば、前橋市が新治村の特に高畠牧場の下流域に住む人たちのことに重きを置いて、思いを持って、具体的な復旧作業、あるいは具体的な施策を講じてもらいたいというのは、私は至極当然である、こういう立場で実は先般見てきたわけでございます。面積が何といっても89.1ヘクという広範な面積でございますから、そこに降った雨量は大変なものがあるわけでございます。したがって、ぜひ今後の具体的対応といたしましては、地元住民との接点を十二分に持っていただくと同時に、あれだけの大きな水が来た場合にやはり側溝一つでその水を処理をしようなんていったって、とてもそれは無理な話でございますから、その辺の地形等も十分考慮をしながら、分水をしていく、水を分けていくということをしない限り、私は集中豪雨等の下流域に対する不安を解消するとはできないんではないか、幾つか沢がありますから、ぜひその辺を研究、検討して水を分水をしていくという努力をぜひともお願いをしておきたい、そうすべきだ、こういうふうに思いますが、あわせてお伺いをいたします。
それから、堆肥場の牛のし尿が下流域を汚染をする、下流域の水源があるわけですが、そういうものを汚染をするという心配が実はあるわけでございますから、速やかに屋根をかけてし尿が流出しない、こういう努力をしていただけるということでございますが、そういう誠意が私は地元新治の高畠牧場下流に住む人たちに通じるように努力をしていただきたいというふうに思います。以上、第2質問を終わらせていただきます。
43 【農政部長(高坂小弥太君)】 新農政に関連をして、前橋の今後の農政展開をどうするかというご質問でございますが、先ほど申し上げてまいりましたように、議員さんのご指摘をいただいているとおりでございまして、前橋の零細な水田経営に対しましては、国が上限で示してございます10ヘクタール、20ヘクタールの所有耕地を持った稲作主業型の農業は極めて難しいんではないかというふうに認識をしております。現状は確かにご質問にもありましたように、1ヘクタールの水田所有とすれば、前橋市ではかなり上位の方の水田農家というふうに思っております。現状では10年ぐらい前から農地の流動化とあわせまして、景気の拡大の推進を農業委員会等も挙げてしてきたわけでございますが、そのときには農水省からも示された最も経済効果のある所有水田面積は5ヘクタールという目標があったわけでございます。これらの目標に努力を重ねてきたところでございますけれども、現状では5ヘクタールの水田農家を調べてみますと、前橋市全体で 3.5ヘクから5ヘクタールの間の所有水田を持って稲作を栽培している農家につきましては4戸でございます。こういう実態を踏まえまして、直ちに国が全国レベルで示した水田経営に対応できるというふうには考えておりませんので、しかし、意欲ある農家につきましては、そういう道も開いて全面的な支援をしていきたい。ただし現状では家族経営的な個別経営の足腰の強化を図るべきだというふうに認識をしております。
それから、2点目の質問でございますが、海外派遣の農業女性の関係でございます。先ほどご答弁申し上げましたのは、既存の制度がございますので、これを当面活用しながら、今後その活用条件によっては拡充強化をしていきたいというふうにお答えを申し上げたわけでございますが、この辺につきましては、そういう実効性を持って活用の状況がどうあるか、その効果はどうあるかという点につきましては、検討をさせてもらいまして、その検討の結果、早ければ近いうちに実現を図っていきたい。いずれにしましても、現行制度あるわけでございますので、それを踏まえまして拡充の方向で検討させていただきたいというふうに思っております。
それから、3点目のオペの確保でございますが、お話をいただいたとおりでございますので、これは直ちに協議会の方へ婦人部を設置をしまして、将来男性にかわり得るオペレーターの育成に直ちに取り組むことで検討させていただきたいと思っております。
それから、4点目の高畠育成牧場の関係でございますが、ご指摘をいただきましたように、確かに時期的に遅きに失したというご意見もあろうかと思いますが、この間全力を挙げてまいりまして、予算確保の点、それから地元の新治村との調整、こういうものに費やしてまいったわけでございます。これは10月初旬に工事着工の運びとしなければならない状況になってございます。非常に寒冷地でございますので、一日も早く着工しないと工事に影響があるということでございますし、この工事施工、あるいは設計、こういう段階におきましてもすべて新治村関係の関係者が参入をしておりますので、このコンセンサスはとれているというふうに今日も判断しておりますし、ただし今後の対応でございますが、新治村を借用しているという市の立場から、地元のコミュニケーションも図りながら、全力を挙げて迷惑のかからないような施設整備を図っていくというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。以上です。
44 【33番(坂本棟男君)】 時間もなくなってまいりましたから、特に要望を申し上げて質問を終わりたいというふうに思っております。
今回の総括質問は、4点農政問題について部長の見解をお伺いをさせていただきました。今日の農業、農政はまさしく危機的状況にあるわけでございます。来年3月1日をもって前橋市の12農協が合併をする、こういうまさしく戦後における本市農業の中核を担ってまいりました農協が大きく転換をするという時期を迎えて、今私が申し上げました幾つかの問題点、それを成し遂げながら、21世紀に向かって前橋市の農業が名実ともに群馬県の県内における農業のリーダーシップが発揮できるような、そういう状況をつくっていきたい、こういう立場で農政部長の見解を承ってきたところでございます。どうかひとつ先ほども申し上げましたが、国の農政に目を奪われることなく、前橋の農業、適地適作、そして環境保全型農業を実現をしていく、こういう強い決意に向かって、市長を先頭にいたしまして私は前橋の農政が展開されるように心から期待をしながら、私も一緒に勉強していきたい、こういう立場で質問をさせていただきました。終わります。
64 【土木部長(加藤通明君)】 親水護岸を市の単独でというご質問でございますが、アユ釣り等、河川業者の利便を考え、県のほうに整備を要望してまいりたいと思っております。また河川占用の許可をとり、市の自主工事で整備を実施するということにつきましては、急流河川のため市町村で行う場合には工法等非常に難しく、今後の研究とさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
次に、河川清掃についてお答えいたします。春の断水期間には市の管理する準用河川を中心に河床のしゅんせつを実施し、今年度も延長約14キロメートルを清掃しております。毎年7月1日から31日までを河川美化強化月間として群馬県では定めており、本市もこれに合わせて河川美化作業を実施しております。ことしも7月5日の日曜日に桃木川で約20団体、およそ 1,500人の地域の住民等のご参加をいただきまして実施をしております。さらに市広報や報道関係を通じて、河川愛護の啓蒙を図り、また優良愛護団体等の表彰の推薦を行っております。しかし、何といたしましても市民の皆様のご協力によるところが非常に大きいのが現状でありまして、河川美化作業も桃木川だけではなく、他の河川でも毎年実施できるよう県と協議し、今後一層の河川愛護のPR等に努めていきたいと考えております。
次に、道路清掃でございますが、ただいま議員さんからご指摘がございましたように、市民1人ひとりが身近なところでできることについて協力していただくということは非常に大切なことだと考えております。例えば集水升やグレーチングに落ち葉が詰まっており、これによって水があふれているような状況のときに、身近にいる人たちが取り除いてくれることによって防げることがたくさんあるわけでございます。このような市民の協力が災害を未然に防ぎ、住みよいまちづくりの基本であると認識しております。そこで軽易なことについて、市民が自主的に協力していただけるよう啓発が必要であるという認識のもとに、広報の活用や、すばらしい前橋市民活動協議会の協力を得ながら、啓発にも努めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。以上です。
65 【福祉部長(本間怜君)】 社会福祉法人設立の趣意及び保育園設置の目的、さらには経営に当たりましての財源を国から措置費負担金収入を主たる財源とする特殊性を前提に踏まえまして、国や県の動向を見ながら、私立保育園運営費補助制度全般について検討してまいりたい。以上でございます。
66 【11番(宮田和夫君)】 最後に1点だけ要望いたしまして終わりにしたいと思いますが、駐輪場の関係、大変なご努力をいただいておるわけでございます。法令を見ますると、利用者の責任ということも明記をされておるわけでございます。駐輪場設備のないところに駐車してはいけないよと、こういうような文例があるわけでございますが、先ほどお話ございましたように、新前橋東口、これは駐車能力をもう既にはるかに超えておるということは当局もご理解をいただいておるようでございますので、鋭意検討をいただきながらご努力をいただきたいというふうに思いますが、当面の措置でございますけれども、新前橋の西口、これは屋根もないような駐輪場の施設、あるいは群馬総社におきましても全く屋根がなく、街灯も一つもないと。夕方から自転車の開錠をするのにも苦労しておる実態があるわけでございますので、当面の措置といたしましては、これら利用者の便利性を追求するために、屋根、あるいは街灯の設置についてご努力をいただきたいということだけを申し上げまして質問を終わります。
(13番 高橋一郎君 登壇)
67 【13番(高橋一郎君)】 通告に従いまして順次お尋ねをいたします。
初めに、芳賀北部開発に係る四進法発想についてであります。前橋赤城南面地区開発基本構想による具体化の一環とした中核施設高等教育機関の東京理科大学誘致が、三者会談による開催の結果、正式に理科大より進出断念の意向を受けたのが平成4年5月29日でありました。その後の経緯については、特別委員会及び地権者会等に報告され、特別委員会は解散となりました。平成4年7月1日には、それらの経過を踏まえ、地域開発対策室が発足をいたしました。7月10日には芳賀北部地区開発連絡会議が設置されるととともに、続いて芳賀北部地区開発検討委員会も設置され、さらに対策室の組織形成もでき上がり、分掌事務に入りました。その後の経緯としては比較的順調に推移されたものと思われます。芳賀地区地権者回の総会の開催ができまして、地権者に対し今後の計画づくりに関しての協力を依頼されたようであり、これらの地区開発については、新しい方向に向けた展開が動き出した様子であります。そこでお尋ねをいたしますが、その1、理科大進出断念後、今までの計画が白紙となった今日、地権者会としては北部開発についてどのような開発希望を持っているのか、またどのような施設誘致ならば開発協力の依頼ができるのかお尋ねをいたします。その2、今後の開発に対し県及び関係機関等との連絡調整が大変重要と思われるが、これらの経緯の中にあって、どのような調整対応を実施していくのかお尋ねをいたします。その3、次に肝心な前橋市は芳賀北部地域の開発に対し、今後はどのような認識と決意を持って臨むのかお尋ねをいたします。
次に、自動車の廃棄状況と実態についてお尋ねをいたします。市民の日常生活に自動車は欠くことのできない必需品であり、特に本県は全国一の保有を誇る自動車王国であります。生活様式の変化する中で、昨今廃棄物も質的にも量的にも多様化され、景気後退時における鉄スクラップの下落と廃車車両の有料化に伴い、路上や空地への車両放置も次第にふえ、不法投棄によるその処理が急務となってまいりました。清潔で快適な生活環境を維持していくことは、市民生活にとって重大な要件であります。車両のような大型な不法投棄は重要な問題でありますが、本市における投棄車両の実態はどうか。さらにこれらの問題にどのような対応をなされておるのかお尋ねをいたします。
次に、建設残土の処理についてお尋ねをいたします。平成4年度の土木関連の予算は、約 241億 6,700万円であり、構成比は23.3%、伸び率は前年対比 6.6%であり、他の歳出の中における款別外であっても建設関連事業が含まれるものもあります。これら本市における膨大な土木、建設、区画整理、上下水道等の事業計画の実施に当たり、1年間の排出残土の実態数量はどのくらいのものなのか。さらにこれらの残土はどのように処分をしているのか。そして民間工事における排出残土の実態をどのように把握しておるのか。これからは環境破壊の防止と土量資源の枯渇する中で、土量事業に対し余剰残土のリサイクル化を図り、土量資源の有効利用を実施する時期が来たと思うが、本市はこれら残土問題に対しどのような取り組み方をしていく所存なのかお尋ねをいたしまして、第1回目の質問といたします。
68 【地域開発対策室長(遠藤次也君)】 芳賀北部開発に関係をいたしまして、地権者会の関連についてお答えいたします。
去る7月の27日に地権者会の総会が開催をされまして、市長以下関係職員が出席をいたしましたが、その場におきまして、地権者会の方から花や緑に関連した開発や、地権者の意向を踏まえた開発を要望するご意見がございました。地権者会からの要望といたしましては、これより前の6月に地権者会及び芳賀北部地区開発対策委員会によります要望書が市長あてに提出をされまして、その内容は新たな開発を早急に計画してほしいというものでございました。また地元ではできれば理科大学にかわる大学が欲しいというご意見も伺っております。地元では引き続き大学誘致への期待があるのではないかと考えております。今後地元、地権者、議会、県等、関係機関と検討を重ね、前橋市の発展につながる施設の誘致を図っていきたいと考えております。
それから、これまでの県及び関係機関等々の連絡調整につきましては、ご質問にもありましたとおり、県との連絡調整を緊密にするために県の企画部と市の企画部並びに地域開発対策室によります前橋市芳賀北部地区開発連絡会議を設置をさせていただいております。なお、座長には助役が務めることになっております。また庁内におきましても、助役以下関係部長メンバーといたしまして、芳賀北部地区開発検討委員会を設置をさせていただいておりまして、新たな開発計画づくりに対応しているところでございます。
なお、地元との対応につきましては、地権者会や芳賀地区の自治会長や農業委員さんなどによります芳賀地区開発対策委員会等と逐次連絡をとり合い、新たな開発に向けての協力体制の確立を図っていこうというところでございます。
それから、3点目でございますが、開発に対します今後の対応につきましては、地元のご意見、ご要望を踏まえまして、議会や県と協議を重ねながら、地元の皆さん全員の同意をいただける開発計画を作成するため、鋭意努力をしていく所存であります、また開発計画作成に当たりましては、開発手法、開発主体、あるいは法制上、または開発に伴う諸問題等につきまして十分研究を重ねるとともに、各種の情報や住民要望の把握に努めながら検討をしてまいりたいと考えております。
69 【市民部長(舩津正作君)】 自動車の廃棄の実態等につきましてお答えいたしたいと思います。
円高によります鉄くずの価格の下落であるとか、先ほどもお話にございましたとおり、廃車の有料化というふうなことになりました平成2年度あたりから、自動車の放置が見受けられるわけでございまして、現在では前橋市の駐輪場を初めといたしまして、芳賀の高花台や市の職員の河川駐車場であるとか、道路等の公共用地、または公用地、それに準ずるようなところに、市が確認した段階では40台程度の放置の自動車があったわけでございます。これらの対応といたしまして、警察などとも協議を重ねておるわけでございますが、一体いつだれが何のために放置をしたのだろうかというようなことにつきまして、警察と一緒になって調査をいたしまして、所有者が判明したものにつきましては、その所有者において撤去するように警告を発するとともに、所有者の判明しない車両もあるわけでございますので、それらの問題につきましては、警察を初めといたしまして、関係機関とも現在協議をいたしておるところでございます。実際、市が確認いたしましたのは、先ほど申し上げましたように、42台であったわけでございますが、警察を含めて調査している段階で、一部所有者が移転をした、撤去したというようなことで、8月14日には警察と一緒になって警告書を張って、所有者みずから片づけなさいというようなことで警告して張ったわけでございますが、その時点では32台になりまして、警告書の後処理された台数が7台でございまして、現在放置されているのが、市が確認しておるのが25台、その後も前橋駅の南等を見ますと、道路のところに一部放置をされておって、あれを見ますと、警察の方の駐車違反の札なんかも張っておるようでございますが、それらにつきましても警察の方でいろいろ所有者を調査をしているわけですが、所有者の名義はわかったわけでございますが、現実の問題としてその人はどこに住んでいるのか、そこらについても警察も非常に弱っているというのが実態ではないかというふうに考えているわけでございます。以上です。
70 【土木部長(加藤通明君)】 建設残土についての幾つかのご質問につきましてお答えをいたします。
市における1年間の残土量とその処分についてですが、平成3年度において約17万 3,000立米、そのうち市の指定場所へ処分したものは1万 1,400立米でございます。残る16万 2,000立米につきましては、業者の責任においての自由処分といたしました。また民間における排出残土の実態については、県及び関係機関に問い合わせてみましたが、把握できませんでした。また余剰残土のリサイクル化につきましては、県の指導もあり、公共事業予定地整地プロジェクトチームを組織し、多量の残土が発生する場合には、公共予定地の盛り土材として有効利用を図っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
71 【13番(高橋一郎君)】 第2質問に入ります。
初めに、芳賀北部開発についてであります。私は理科大進出が断念したからといって気を落とす必要はないのではないかというふうに思う一人であります。むしろ発想を展開して新たな目標に向かって挑戦をする、そして最終的にはその目的を完成をさせる、その先見性と実行に向ける勇気、それが今本市にとって一番大事な条件ではなかろうかというふうに思います。その中で答弁にもございましたけれども、当然手法にはいろいろございますが、私はその手法のいろいろある中で、例えば本市街地域の公私立高校の実態を分析をしたわけであります。資料によりますと、文部省の基準面積、これは校地面積でございますが、その充足率を見ると、例えば群馬県立前橋女子高校は22.3%、さらに前橋工業高校は42.6、そして幾つもの公私立高校がございますが、前橋市立女子高等学校が35.1、そして私立の共愛学園は24.2%という実態でございます。したがいまして、本市の公私立高校の環境というものは決して理想的ではない、こういうふうに思うわけでございます。したがいまして、本市は数百億円も投じても理科大を誘致するという決意があったわけでございます。それならばその予算を本市の子弟の教育に投資したらいかがかということでございます。したがって、災いを転じて福となすべき、そして足元を見直したらいかがかということでございます。ちょうどことしは市制施行 100周年でございますので、この契機に今市公私立高校の整備充実元年とし、そして新しい展開のもとでこれらの環境整備を達成をする、こういうふうな発想の展開をしたらいかがかということでございます。もちろんこれには県立高校もございますからにして、県との協調を密にして、中長期的視野に立った単独的な学校の進出ではなくして、全高校を移転誘致すれば、各学校の学内改善もしやすいのではないか。そうすれば移転跡地の有効利用によりまして、市の活性化が図れるのではなかろうかということであります。さらに将来数万人の生徒が通学することによりまして、公共交通機関の整備充実が図れるのではないか。さらに生徒間の交流が増加して、将来の前橋市発展のために多大な効果が発揮できると思います。
また、過日の新聞報道によりまして、前橋工業短大の整備拡充の素案づくりの参考になったのが、富山県立大の平成2年4月開校時の同校敷地面積は19ヘクタールであるそうであります。それと比較した場合工業短大は5ヘクで、基準の充足率は達成されておりまするけれども、昼間部設置を含む当面の課題については、現状施設の改善と補足校舎の部分増設で十分対応できるようでありまするけれども、それらの参考にした大学等を含めた将来的には4年制移行を目指したときには、果たして時代のニーズに合ったキャンパスづくりに間に合うだろうか、こういうこともございますので、これからは緑地を十分に配慮した、一大公園学園都市を本市子弟のために建設したらいかがかということでございます。このように教育環境が整備充実されれば、先ほどの答弁にありますように、地域が希望をしております優良大学の誘致、進出も可能になると思われます。そこでお尋ねをいたしますが、理科大予定跡地に工業短大等を含め、市街地の公私立高校、これは訓練校も含めても結構だと思いますけれども、を集積させ、さらに高等教育機関を誘致した一大学園都市建設を立案したらどうかということをお尋ねをしたいと思います。
次に、自動車の廃棄状況についてお尋ねをいたします。廃棄自動車の処理については、本来ならば民間企業において対応されておりますし、また受け入れ状況にも大変厳しいようでございまするけれども、本来ならば民間になるたけ依頼をして処理をしていただく、これが理想だと思います。しかしながら、昨今のいろいろな諸情勢の中で民間にもいろいろな限界があります。そこでお尋ねいたしますが、民間が処理をしやすいような支援体制について行政としてはどのような見解を持っているのか。
二つ目に、未処分の先ほど答弁がございましたけれども、片づけられないいわゆる放棄車両については、今後行政としてはどのような対応をしていく考えかお尋ねをいたします。
次に、建設残土の処分についてであります。本市だけで昨年度が17万 3,400立米、そして指定処分が 6.6%ということでございまして、さらに統計的には産業廃棄物ではございませんから統計が難しいと思いまするけれども、民間を含めると相当数の排出残土が私は出ておるのではなかろうかと思います。先ほどの答弁でプロジェクトチームを組織して公共事業予定地の盛り土材として有効利用を図る、こういうようなことでございますけれども、昨今の道路工事等を見ておりますと、むしろ土盛りというのが少なくて、1メーター以上の掘削をして、そこにサンドベースを入れる、それにがらを入れる、砕石を入れるということで、むしろますます残土の排出量がふえてくるのではなかろうか。そして仕事をとらなければならない関係で、自由処分というような形で処理をしておりまするけれども、年々建設会社としてもこの自由処分が難しくなっておるというのが実態でございます。過日、建設業協会からも毎年市営処理施設の設置要望が提出されておりますが、これは前橋単独の問題ではございませんけれども、ぜひひとつ県、建設業協会、前橋と一体化した残土リサイクル体制の必要が到来した時期ではなかろうかと思われます。ぜひ前橋市といたしましても、もちろんこれがバージンとして使えるようになりますると、区画整理だけでも7万 3,000立米の残土のバージン用の土を購入しておりますので、これをそのようなものと同じようなものに再生できれば、さらにこれらの処分は有効なリサイクルによって処分が可能になるのではなかろうかと思っております。したがいまして、今後建設残土の処分について、当局としては将来的にどのような展望を持って対応するつもりなのか、これは助役さんにお尋ねをしたいと思っております。
以上をお尋ねをいたしまして、第2質問を終わります。
72 【地域開発対策室長(遠藤次也君)】 ご質問にもございましたとおり、芳賀北部地区は県のシンボルでもある赤城山の中腹というすぐれた位置にございまして、眺望もすばらしく、学園都市の環境としては十分なものがあると考えられます。したがいまして、今後の開発計画づくりに当たりましては、これまでの経過からも高等教育機関や研究機関を含めた学園研究都市的な方向が見出せればと考えております。こうしたことから、ご提案をいただきました工業短大、公私立高校の移転、さらに大学の誘致による等の構想につきましては、高等教育機関も整備充実の観点からも十分検討してまいりたいと考えております。
73 【市民部長(舩津正作君)】 放置車両の対策でございますが、放置車両の処分につきましては、最終的な処分につきましてはこれは民間に委託をいたしまして実施をいたしたいというふうに考えておるわけでございまして、そういう中から民間の方から支援要請等があれば、その問題につきまして関係課、関係機関とも協議をして研究してまいりたいというふうに考えているわけでございます。
それから、放置自動車の処分に当たりましては、これは全国的なケースでございまして、各自治体でも非常に弱っているのが実態でございます。そういう中にありまして、埼玉県の草加市におきましては、要領をつくりまして、その要領に基づきまして処分をいたしておるわけでございますし、また横浜市では条例化をいたしまして、その対応をいたしておるのが実態でございます。また官庁速報等に見ますと、これは全国のケースもございますし、建設省では河川敷の放置自動車への対策マニュアルを年内にはつくりたいというふうなことが官庁速報でも報告があったわけでございます。したがいまして、本市といたしましてもそのようなことを踏まえまして、現在検討をいたしておるわけでございますが、なかなか難しい問題等もございまして、実施の段階に至っていないわけでございます。今後におきましても警察を初めといたしました関係機関とも協議を進めまして、何とか対応を図りたいというふうに考えているわけでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
74 【助役(平松弘君)】 建設残土の処理の問題でございますが、一般廃棄物問題、産業廃棄物問題、すべてをつかまえまして、大変頭の痛いところでございます。少なくとも市の区域内で発生したものについては前橋市が処理をしたいという考えではございますけれども、なかなかそうはいかないのが現状でございます。先ほども高橋議員さんお話のとおり協会からも陳情を承りました。それを踏まえまして協会にもお知恵をおかりしたいわけでございますが、県にも働きかけまして、これは県全体の問題として処理をしていくということが必要かと思います。したがって、県、協会、市一体となりまして他市町村にも呼びかけまして、この運動を展開してまいりたいと、かように思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
75 【13番(高橋一郎君)】 第3質問に入ります。
特に芳賀開発問題は非常に難しく大切なことだと思われます。インド哲学の考えの中に、トップたる者は、イエスかノーかの二者択一で決断するものではなく、イエスである、イエスでもありノーでもある、イエスでもなくノーでもない、ノーであると言われるように4通りの判断があるそうであります。これらの判断のことを四進法の発想と言っておるわけであります。肯定的に決断すれば必ず道は開ける、こういう信念のもとに関係当局の奮起をご期待を申し上げまして、質問を終わります。
76 ◎ 延 会 の 議 決
【議長(山本良平君)】 おはかりいたします。
本日の議事はこの程度にとどめ延会したいと思います。これにご異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
77 【議長(山本良平君)】 ご異議なしと認めます。
よって、本日はこれをもって延会することに決しました。
78 ◎ 延 会
【議長(山本良平君)】 これをもって延会いたします。
(午後5時36分)
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